海外旅行の天気はいつから分かる?|何か月前は平年値、2週間前から計算、10日前から現地の予報で服装まで調べる方法
航空券を取った日から、旅行はもう始まっています。行き先のガイドブックを開いて、何を着ていこうか、雨だったらどうしようかと考える時間は、楽しいものです。ところが、いざ天気を調べようとすると「まだ予報が出ていない」「出ているけれど日付がずれている気がする」「日本の天気アプリだと、どこまで当てにしていいのか分からない」と、迷うことがよくあります。
海外の天気は、旅行の日までの近さによって、見られるものが変わります。何か月も前なら「その時期のふだんの天気」、2週間ほど前からは「数値予報モデルの計算」、10日ほど前からは「その国の気象機関などの予報」。この順番を知っておくと、行き先選びから荷造りまで、迷わずに進められます。
この記事で分かることは、次の4つです。
- 海外の天気は、何日前から何が分かるのか
- 何か月も前に、平年値で行き先と服を決める方法
- 2週間前・10日前・前日と、近づくにつれて見るもの
- 海外の天気で間違えやすい「現地の日付」と時差の話
先にお伝えすると、当サイトでは、ソウル・台北・バンコク・ハワイ・パリ・ニューヨークなど65都市の雨と気温と服装の目安を、どれも現地の日付でまとめた海外の2週間天気のページを作りました。月ごとの平年値でくらべるページと、旅行の日程を選ぶページもあります。この記事では、その使い方をくわしく紹介します。
海外の天気、何日前から何が分かる?
まずは全体の地図です。

いちばん上の平年値は、30年分の観測の平均です。予報ではありませんが、何か月先でも、何年先でも使えます。「12月のソウルは、ふだんどれくらい寒いのか」が分かれば、行き先も、持っていく上着も決められます。
旅行の2週間ほど前になると、数値予報モデルの計算が届き始めます。ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)とアメリカ海洋大気庁(GFS)のモデルは、地球全体を計算しているので、海外の都市でも日本と同じように「その日の雨の量や気温」の計算が出ます。ただし先の日ほど外れやすく、計算は計算で、予報ではありません。
10日ほど前からは、公的な機関の予報を見られるようになります。当サイトでは、世界中の地点の予報を公開しているドイツ気象局(DWD)の地点予報と、アメリカの一部の都市とグアムでは米国気象局(NWS)の予報を使っています。服装の目安は、この予報の気温から決めています。
そして前日・当日は、行き先の国の気象機関が出している最新の情報がいちばんです。
何か月も前なら:平年値で「行き先」と「服」を決める
同じ月でも、季節はまるで違う
「冬休みに海外へ」と考えたとき、まず気になるのは、暖かいところか、寒いところか、ですよね。月ごとの平年の最高気温を、東京といくつかの都市でくらべてみました。

点線が東京です。ソウル(青)は、夏は東京とほとんど同じなのに、12月の最高気温は平年で4.2℃と、東京(12.0℃)より8℃近く低くなります。パリ(紫)も冬は7〜8℃です。反対にバンコク(橙)は、1年中33℃前後。そしてシドニー(緑)は、南半球なので季節が逆さまで、1月がいちばん暑く(27.8℃)、7月がいちばん涼しく(17.9℃)なります。
雨も同じです。

バンコクは9月(344mm)・10月(304mm)に多く、12月は14mmとほとんど降りません。ところがシンガポールは、12月がいちばん多い月(333mm)です。ソウルは7月(414mm)・8月(348mm)に集中していて、冬はとても少なくなります。同じ「東南アジア」でも、同じ12月でも、雨の多い時期は都市ごとにずれているのです。
「◯月の海外」のページで、59都市をくらべる
行き先をくらべたいときに便利なのが、月ごとの海外の気温と服装のページです。

上の月のボタンで、1月から12月まで切り替えられます。12月なら、平年の最高気温が高いのはバンコク(32.5℃)・クアラルンプール(32.0℃)・コタキナバル(31.9℃)、低いのはヘルシンキ(0.2℃)・シカゴ(2.3℃)・プラハ(3.5℃)。降水量の少ない都市・多い都市も、ページのいちばん上に出しています。
その下では、平年の最高気温で、都市を日中の服装ごとに分けています。「半袖・熱中症対策」「半袖」「長袖」「薄手に羽織り物」「セーターなど冬物」「薄手のコート」「冬物のコート」「厚手の防寒具」の8つです。「冬の日本から、半袖で過ごせる場所へ行きたい」なら、いちばん上のグループから選べばいい、というわけです。いちばん下の表では、暖かい順・寒い順・降水量が少ない順・東京との差・日が長い順に並べ替えもできます。
値は、気象庁の「世界の天候データツール(ClimatView)」の平年値(1991〜2020年)です。当サイトでは「おすすめ」や「ベストシーズン」のような評価はつけず、数字の順に並べるだけにしています。何を楽しみに行くかは、人それぞれだからです。
都市×月のページで、もう少しくわしく
行き先の候補が決まったら、都市と月のページを開いてみてください。たとえば12月のソウルです。

平年の最高・最低・平均と降水量、日中と朝晩の服装の目安に加えて、「東京とくらべると」の一文があります。12月のソウルは、平均気温が東京の12月より7.5℃低く、東京でいちばん寒いころ(1月中旬)より、さらに5.2℃低い。「東京の真冬の装備で、まだ足りないくらい」と分かると、ダウンや手袋を荷物に入れる決心がつきます。
月のはじめと終わりで気温がどれくらい変わるか、日の出・日の入りと日の長さ、正午の太陽の高さも載せています。12月のヨーロッパは日が短く、ロンドンやパリでは日の長さが8時間前後です。観光の予定を詰め込むときは、暗くなる時刻も気にしておくと安心です。
2週間前から:計算で、雨の気配をつかむ
旅行の日が近づいてきたら、都市のページを開きます。ソウルの2週間天気を例に見てみましょう(2026年11月6日の画面です)。

いちばん上の帯には、現地の今の時刻と日本の時刻、現地の日の出・日の入りを出しています。帯の色は、現地の空の明るさに合わせて変わります。その下の「旅のメモ」は、日中と朝晩の服、一日の気温の差(重ね着がいるか)、雨の日、東京との気温の差を、ひと目で分かるように並べたものです。ここは公的な機関の予報の値から作っています。
少し下には、2週間のカレンダーがあります。

上の段がドイツ気象局(DWD)の予報で、最高・最低気温と降水確率。下の2行が ECMWF(旗の絵がヨーロッパ)と GFS(アメリカ)の計算で、その日の雨の量と最高気温です。
見てほしいのは、11/17 から先の「予報の先」の日です。公的な予報はまだ届いていませんが、計算はもう出ています。11/18・11/19 の札の上に青い線があるのは、2つの計算がそろって 1mm 以上の雨になっている日のしるしです。片方だけなら橙の線になります。
2つのモデルが同じ答えを出している日は、少し気にしておく価値があります。反対に、片方だけが雨を出している日は、まだどちらに転ぶか分かりません。この段階では「この日は雨かもしれないから、屋内の予定も考えておこう」くらいの気持ちで見るのがちょうどいいと思います。計算は日が近づくたびに更新されるので、何日か続けて見ていると、雨の日が動いたり消えたりするのも分かります。
さらにくわしく見たいときは、カレンダーの下の「天気図ビューワーでソウルのまわりを見る」から、天気図ビューワーで、低気圧や前線、雨の範囲の計算を地図で見られます。
旅行の日程を入れて見る:「海外旅行の日の天気」
2週間天気のページは「今日から2週間」を並べたものですが、旅行の日程そのものを見たいときは、海外旅行の日の天気のページが便利です。行き先と、現地にいる日(はじめの日とおわりの日)を選ぶだけです。
台北に 11/12〜11/28 の17日間いる、という日程で見てみました(11月6日の画面です)。

上の帯には、日程と「はじめの日まで あと6日」、現地の日の出・日の入りが出ます。その下に「この日程の17日のうち、ドイツ気象局の予報が5日、計算だけの日が3日、まだ計算も届かない日が9日」と、どこまで分かっているかをはっきり書いています。
旅のメモには、日中と朝晩の服、雨(予報と計算を分けて)、平年の降水量、東京との差が並びます。この日程なら、日中も朝晩も半袖。11月でも、東京の平年より最高気温が平均で9℃高い時期です。

カレンダーでは、日ごとに札の左上に出どころを書いています。予報(青)はドイツ気象局の予報、計算(橙)は ECMWF・GFS の雨の量、平年(灰)は平年値です。平年の日の気温はうすい色で、その年の予報ではないことが分かるようにしてあります。
日程を「1日早く」「1日遅く」「1週遅く」とずらすボタンもあるので、まだ日にちを決めかねているときにも使えます。最大21日まで、1年先まで選べます。旅行の日がまだずっと先でも、平年値で服の目安が出るので、まず日程を入れてみてください。日が近づくにつれて、灰色の札が橙に、橙の札が青に変わっていきます。
国内の旅行なら、同じ考え方の旅行・予定の日の天気のページもあります。旅行の服装の考え方はこちらの記事にもまとめています。
10日前から前日:予報で服を決め、最後は現地の情報で
旅行の10日ほど前になると、ドイツ気象局(米国の一部の都市とグアムは米国気象局)の予報が日程にかかってきます。ここからは、服装の目安が予報の気温で決まるようになります。都市のページの「服装の目安」には、明日の日中と朝晩の服、東京の予報との差、平年との差が出ます。その下の「服装カレンダー」では、予報のある日の服を日ごとに並べているので、荷造りのときに「何日目に何を着るか」を考えるのに使えます。
そして前日・当日は、行き先の国の気象機関の最新の予報と、警報などの情報を確かめてください。たとえば、韓国気象庁、台湾の中央気象署、香港天文台、アメリカの米国気象局(weather.gov)、イギリスの Met Office、フランスの Météo-France などです。旅行中に天気を確かめる方法や、現地でスマホを使うための Wi-Fi のことは、海外旅行にあると便利な天気予報アプリと Wi-Fiと海外旅行で使えるレンタル Wi-Fi の比較にまとめています。
海外の天気で、間違えやすいこと
日付は「現地の日付」で見る
いちばん間違えやすいのが日付です。ホノルルは日本より19時間遅く、ニューヨークは14時間遅れています(どちらも11月の時点)。日本で「8日の朝」でも、ホノルルではまだ「7日の昼」です。
日本で調べていると、つい日本の日付で考えてしまいがちです。当サイトの海外のページは、どれも現地の日付(その都市の0時〜24時)で1日をまとめています。旅行の日程を入れるときも、日本を出る日ではなく、現地にいる日を選んでください。
夏時間で時差が変わる
ヨーロッパやアメリカ、オーストラリアの一部の都市には夏時間があり、時差が1時間変わります。たとえばパリは、ふだんは日本より8時間遅れですが、夏時間の間は7時間遅れになります。シドニーやメルボルンは、南半球なので日本の秋から春にかけてが夏時間です。当サイトの都市のページの上の帯には、その日の時差と「いまは夏時間」の表示を出しています。
「降水確率」と「雨の量」は別のもの
ドイツ気象局の予報の降水確率は、当サイトではその日にかかる6時間ごとの「0.2mm 以上の降水がある確率」のうち、いちばん高い値を出しています。日本の天気予報の降水確率(1mm 以上)とは区切りが少し違うので、同じ数字でも、日本の感覚より少し高めに出ることがあります。計算の雨の量(mm)は、約25km四方の格子の値なので、都市の中の細かい場所までは表せません。
出発前に、これだけは確かめて
- 台風・ハリケーン:夏から秋のアジアは台風、北米やカリブ海はハリケーンの時期があります。アジアの台風は、当サイトの台風のページでも計算の進路を見られますが、判断は気象庁や現地の気象機関の情報で。
- 航空会社の運航情報:天気で欠航や遅れが出そうなときは、航空会社のお知らせを確かめてください。
- 外務省 海外安全ホームページ:自然災害を含む現地の安全情報は、外務省 海外安全ホームページで。「たびレジ」に登録しておくと、旅行先の最新の情報がメールで届きます。
- 暑さと寒さの差:冬の日本から熱帯へ、夏の日本から南半球の冬へ行くと、気温の差が20℃を超えることがあります。空港で着替えられる服を、手荷物に入れておくと楽です。
まとめ:遠いうちは平年値、近づいたら計算、最後は予報
海外旅行の天気の調べ方を、もう一度まとめます。
- 何か月前:月ごとの平年値で、行き先と大まかな服を決める。同じ月でも、南半球は季節が逆、雨の多い時期も都市ごとにずれる。
- 16日前ごろ〜:ECMWF・GFS の計算で、雨の気配をつかむ。2つがそろって雨なら少し気にしておく。
- 10日前ごろ〜:公的な機関の予報で、服装を決める。
- 前日・当日:現地の気象機関の最新の情報で。
- 日付はいつも現地の日付で。
65都市の雨と気温・服装の目安を現地の日付でまとめた海外の2週間天気、月ごとにくらべる月ごとの海外の気温と服装、日程を入れて見る海外旅行の日の天気を、旅行の計画にぜひ使ってみてください。どれも当サイトの天気予報ではなく、公的な機関の予報と、モデルの計算と、平年値をまとめたものです。最後の判断は、現地の気象機関や航空会社の情報で。いい旅になりますように。



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