20ミリ(20mm)の雨の強さってどれぐらい?外でのイベントは?災害は?
20ミリ(20mm)の雨ってよく聞くけど
最近の天気予報アプリでは20ミリの雨・・・など降水量を予想してくれるアプリがたくさんあります。
windyやウェザーニューズの予想は有名でしょうし、雨雲の動きや今後の雨でも雨の量をが載っていいますし、予想もしてくれます。
でも、20ミリの雨って言われてもイマイチ雨の強さがピンと来ませんよね?
20ミリの雨について調べている人のほとんどが、そういったアプリで見て「20ミリの雨とは?」と思ったのではないでしょうか。
災害が起こるほど強くないということは分かると思います。
傘が必要というのも想像つくでしょう。
でも、靴は雨靴にするの?
外で行事やイベントがあるんだけど?
などなど。
簡単に言えば、時間20ミリ(20mm/h)の雨は傘は当然必要ですし水たまりもしっかりできる雨ですが
感じ方は2種類ります。
20分ぐらいの比較的短い時間で20ミリ降れば土砂降りに感じます。
1時間かけて20ミリ降るような雨なら少し強い雨がずーっと続くなぁ・・・と感じるでしょう。
いろんな場合を考える前に少し意味について考えてみます。
雨の単位はミリ(mm)
雨の量の単位はミリ(mm)で表されます。
ミリは長さの単位ですよね。
じゃあ、なんの長さ?
答えは簡単。
雨を容器に貯めたときの深さが何ミリなのか。
これが雨の量の単位の正体です。
雨量や降水量と呼ばれていますが、その量ではなく容器に溜まったときの深さ(底からの長さ)を測ってます!
5ミリだと少なすぎて絵にしにくいですが、例えば50ミリの雨だと下の図のようになります。
雨を貯める容器は円柱や四角柱のように、深さによって広さが変わらない容器にしましょう。
今では転倒マス型の雨量計が使われていますが、昔は貯水型の雨量計が使われていました。
定義の通り、深さで雨量を測るタイプでした。
降水量の「ミリ」というのは溜まった雨の深さだということがわかります。
1時間雨量20(mm/h)であれば1時間に20ミリの深さまでたまる雨。
24時間雨量20(mm)であれば24時間に20ミリの深さまでたまる雨。
そういう意味です。
20ミリの雨の強さ
20mmの雨は弱いの?というとそうでもありません。
簡単な目安として一般的に言われていることをお伝えします。
1時間あたあり20ミリ(20mm/h)の雨についての目安です。
・傘は必要
・服がずぶ濡れ。
・防水素材の靴でなければ靴したはビショビショ。地面からの跳ね返りがあり足元は濡れる。
・アスファルト(道路)に大きな水たまりができる。
・砂や土にも水たまりができる。
・車のワイパーは中にする
・サッカーやラグビー、ゴルフといった少々の雨でも可能なスポーツも中断。
これらが、一般的に言われていることはこのような内容です。
20ミリの雨というのは、皆が想像する少し強い雨です。
ザーザーっと音をたてて降る少し強めの雨が20ミリの雨です。
気象庁の雨の強さの定義で20mm/hの雨は?
日本の天気の取りまとめ、気象庁ではどのように20mm/hの雨についてどう書かれているのでしょう。
雨の強さについては予報用語で定められていますが、10〜20mm/hの雨は「やや強い雨」と定義されています。少し強い雨ということですね。20〜30mm/hなら強い雨となるので、
雨の強さと振り方という気象庁のリーフレットでも同じです。「ザーザーと降る」「雨の音で話し声がよく聞き取れない」「地面一面に水たまりができる」となっています。
想像できました?
気象庁のルールのもととなるWMOの定義では3〜15mm/hは並の雨で15mm/h以上は強雨となります。
このルールでは20mm/hの雨は強雨となります。
弱雨 | 並雨 | 強雨 |
3mm/h以下 | 3mm/h〜15mm/h | 15mm/h以上 |
上の表は気象庁観測データの参考資料です。
このルールは国際的に定義されたもので100年以上の歴史を持つ地上気象観測や、航空機の運航に関わる観測通報でも使用されています。
このルールからも20mm/hの少し強めの雨と言えます。
20mm/hの雨といっても時間によって感じ方は違う
1時間に20mmの雨といっても降る時間によって感じ方は違います。
え!?1時間じゃないの(゚д゚)?
そう、1時間に20mmといっても
「1時間だらだら降って20mmの雨」と「20分で20mm降ってあとは0mmの雨」
では感じ方が違います。
「1時間だらだら降って20mmの雨」だったら少し弱めの雨のように感じるでしょう。シトシトとした雨です。
逆に「20分で20mm降ってあとは0mmの雨」だとかなり強い雨と感じるでしょう。
夏の夕立にものすごい勢いでザーッと降って20分ぐらいで止む場合、意外と雨量は少ないことがあります。
ものすごく降ったなぁ・・・と感じても時間が短いと10mmや20mmぐらいしかアメダスでは雨量を観測していないこともあります。
下の図は短い時間に20ミリの雨が降った例ですが、一番強度の強い部分がアメダスにかかって10分で10ミリの雨をふらしています。
相当な勢いで雨が降っていたことが想像できます。
こういう短時間で20ミリの雨とダラダラ降る20ミリの雨ではだいぶイメージが違うはずです。
雨雲レーダーは5分に1回の更新です。1時間に12回の更新です。
この例では
80ミリ以上の雨(赤色)が2回(10分)かかって20ミリの雨となる計算です。
夏のゲリラ豪雨ではこういう20ミリの降り方がよくあります。
もちろん、青色の10〜20ミリというのが1時間近くかかって20ミリ近い雨という降り方もあります。
20ミリの雨と言ってもいろいろですね。
ただ、短時間で降るのか、1時間かけて降るのかどちらにしても傘は必要と感じるでしょうし
強いと感じることには違いないでしょう。
同じ20mmの雨でも、時間が短いほど人の感覚では強く感じます。
興味があれば、ペットボトル雨量計(神戸地方気象台)などを参考に雨量計を自作しても面白いと思います。雨の振り方のイメージがつかめてくると思います。
20ミリの雨でできること、できないこと
外での予定をたてたけど、20ミリの雨の予想・・・。
こんなことはできるの?
そもそも10ミリの雨か20ミリの雨かなんて当てるような予報の精度は、今の天気予報ではありませんが、予想があたったとして、どんなことができるのかまとめてみました。
サッカーなど外のスポーツ
屋外のスポーツは基本的に雨に強いですが、20ミリとなると
サッカー、ゴルフ、ラグビー、フィッシングなどでも中止を考えましょう。
特に、野球は濡れて滑ると危険ですし、テニスはボールが弾まず楽しめません。
降ったり止んだりを繰り返すタイプの雨であれば
降る時間の予想に併せて、雨雲レーダーを参考にしながら中断しつつ行えばよいでしょう。
少し強めの雨雲が降ったときには一時的に中断して、また雨が止んでから再開というのが良いと思います。
ずーっと続く場合は当然中止ですね。
屋外イベント
最近では人の集まるイベントが減っていますが、イベントが無いわけではありません。
屋外イベントは20ミリの雨で中止にする必要があるでしょうか?
イベントの内容にもよりますが、20ミリの雨は皆が想像するような強めの普通の雨です。
気象庁の定義では「やや強い雨」となりますし観測上では強雨として観測されます。
一時的に降る20ミリの雨であればその時間だけは中断し、数時間20ミリの雨が続くなら中止が妥当かと思います。
雨雲レーダーを参考にすることをお勧めします。
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