初冠雪とは?平年値と対象の山を紹介!

2022年10月5日

初冠雪とは?
初冠雪とは?

 

初冠雪の意味とは?

寒くなってくるとニュースで「●●山で初冠雪が観測されました」というニュースを聞くこともあります。この初冠雪はどういういみでしょう?

天気予報など気象関係で使われる言葉は気象庁の予報用語で決まっています。

初冠雪新見は「8月1日から翌年の7月31日までに山麓の気象官署から見て、山頂付近が初めて積雪などで白く見えること」です。

冠雪とは、山頂付近に雪が積もって冠をかぶっているように見えることですね。

具体的に何合目までとか決まっているわけではありません。

けっこう大雑把な定義です。

また、開始日を1月1日以降や4月1日にしてしまうとその日のうちに初冠雪を観測してしまうことが多々あります。それではシーズンはじめという感じがしませんよね。

夏の最高気温が出る時期が終わり、秋になってから初めて冠雪する時期という意味で8月1日以降としています。

また、観測しているのが気象台なので気象台からの観測ということになります。

山の南側と北側で山頂付近が雪に覆われる日が違うこともあります。

最近はライブカメラで山の様子などわかったりしますが、気象台側の山頂が雪に覆われていないと初冠雪とはなりません。

初冠雪の他に、初雪や初霜、聞き慣れないところで初氷なども観測しており、それらは季節現象と呼ばれています。

季節現象は、始まったときの目的が「季節の遅れ進みをしるため」という目的でした。

何が役立つかわからないので統計を取り始めた・・・というのが当時の雰囲気だったと聞いたことがあります。そして、スーパーコンピュータで様々物理法則や統計技術に基づいて天気の予想をしている昨今、季節現象はさほど重要な意味はもちません。

そのため、昔ながらの大雑把な方法で定義されたまま残っていると考えられます。

未だに人が観測しているため、大雑把なルールで良いのでしょう。

初冠雪は人工衛生を使っているんじゃない?などと考える人もいるかもしれませんが2022年現在、機会は使わず人が観測しています(念の為、確認をとりました。季節現象で初雪だけは機械化されているます)。

この初冠雪、すべて山で観測されているわけではありません。

気象台から見える主要な山でなければ初冠雪の観測はされません。

「うちから見える山の初冠雪っていつなんだろう?」

と思っても、公の記録はどこにもありません。

初冠雪を観測する山と平年日は?

初冠雪を観測する対象の山は案外まとまっているものがありません。

なので一覧表としてまとめてみました。

山岳名 平年値(1991-2020) 観測所
利尻山 10月3日 稚内地方気象台
旭岳 9月25日 旭川地方気象台
斜里岳 10月14日 網走地方気象台
雌阿寒岳 10月17日 釧路地方気象台
手稲山 10月18日 札幌管区気象台
鷲別岳 10月31日 室蘭地方気象台
横津岳 10月29日 函館地方気象台
八甲田山 10月19日 青森地方気象台
岩木山 10月21日 青森地方気象台
太平山 11月7日 秋田地方気象台
岩手山 10月13日 盛岡地方気象台
月山 10月20日 山形地方気象台
朝日岳 10月25日 山形地方気象台
雁戸山 11月2日 山形地方気象台
瀧山 11月3日 山形地方気象台
蔵王山 10月28日 仙台管区気象台
泉ヶ岳 11月13日 仙台管区気象台
吾妻山 10月26日 福島地方気象台
男体山 11月4日 宇都宮地方気象台
浅間山 10月31日 前橋地方気象台
仙ノ倉山 10月29日 前橋地方気象台
白砂山 10月30日 前橋地方気象台
武尊山 11月7日 前橋地方気象台
赤城山 11月22日 前橋地方気象台
榛名山 12月9日 前橋地方気象台
富士山 10月2日 甲府地方気象台
甲斐駒ヶ岳 10月30日 甲府地方気象台
東方連山[5] 10月25日 長野地方気象台
立山 10月12日 富山地方気象台
白山 10月21日 金沢地方気象台
伊吹山 11月20日 彦根地方気象台
比良山 11月21日 彦根地方気象台
極楽寺山 12月14日 広島地方気象台
鷲峰山 11月30日 鳥取地方気象台
扇ノ山 11月18日 鳥取地方気象台
讃岐山脈 12月18日 高松地方気象台
皿ヶ嶺 12月8日 松山地方気象台
国見山 1月8日 高知地方気象台
脊振山 12月10日 福岡管区気象台
天山 12月9日 佐賀地方気象台
由布岳 11月29日 大分地方気象台
金峰山 1月15日 熊本地方気象台
鰐塚山 1月24日 宮崎地方気象台
桜島 12月18日 鹿児島地方気象台

 

参考 札幌管区気象台季節現象の観測状況

各地方気象台のHP