潮干狩りはいつ行く?2027年のよく引く日と時間の選び方|全国の潮見表カレンダーつき
せっかく子どもを連れて潮干狩りに行ったのに、着いてみたら海が満ちていて、貝を掘る場所がほとんどない。あるいは、よく引くと聞いて出かけたら、干潮はもう終わりかけで、掘り始めて30分で「そろそろ上がってください」。春の海は気持ちがいいぶん、こういう残念な思いをすると、がっかりも大きいものです。
潮干狩りの出来を大きく左右するのは、腕前よりも「日」と「時間」です。そして、潮の満ち引きは月と太陽の動きから計算できるので、2027年の春の分はもう分かっています。天気と違って、半年前から予定を立てられるのです。
この記事で分かることは、次の4つです。
- 潮干狩りに向くのは、どんな日か(大潮だけでは足りない理由)
- 春から初夏が向いている理由を、1年分の潮のデータで見る
- 2027年のゴールデンウィークの潮は、どうなのか
- 行きたい海の、よく引く日と時間の調べ方
結論を先にお伝えすると、全国の潮位表の地点から選べる潮干狩りカレンダーを作りました。日にちと干潮の時刻が、地点ごとにカレンダーで見られます。
潮干狩りに向く日は「昼に、低く引く日」
潮干狩りの日選びでよく聞くのが「大潮の日に行く」という言葉です。これは間違いではありませんが、それだけでは足りません。大切なのは、次の2つがそろっていることです。
- 干潮の潮位が低い:海がよく引いて、ふだんは海の底にある場所まで歩ける
- 干潮が明るい時間にある:どんなに引いても、夜中では行けない
干潮は1日にふつう2回あります。だから、大潮の日でも、大きく引くのは夜のほうの干潮、ということが起こります。「大潮」という2文字だけを見て出かけると、ここでつまずきます。
実際に、東京の潮位表で同じ5月の土日を比べてみましょう。
赤い線の5月8日(土)は大潮で、12時6分に −8cm まで下がります(潮位は潮位表基準面からの高さです)。一方、青い線の5月16日(日)は若潮で、昼の時間帯はむしろ満ちてくるところで、12時の潮位は 127cm あります。同じ5月の週末でも、お昼どきの海は1.3メートルほど違うわけです。これでは、見える砂浜がまったく別物になります。
なぜ春から初夏なのか ── 1年分の干潮を並べてみた
「潮干狩りは春」というのは、暖かくて気持ちがいいから、というだけではありません。潮の側にも、ちゃんと理由があります。
東京の2027年の干潮を、1年分すべて並べてみたのが、次の図です。横が月、縦が時刻で、色が濃いほどよく引く干潮です。
濃い色の点が、季節によって移動しているのが分かるでしょうか。3月ごろからよく引く干潮が昼へ移ってきて、5〜7月は昼のど真ん中に集まります。ところが秋になると昼の干潮は浅くなり、冬によく引くのは夜です。
数字で見ると、もっとはっきりします。東京の干潮のいちばん低い値は、1月は昼 58cm に対して夜 −21cm、6月は昼 −10cm に対して夜 93cm。ちょうど逆になります。冬の昼間に海へ行っても、潮干狩りには向かないのです。
2027年のゴールデンウィークの潮は?
家族で出かけるなら、いちばん気になるのがゴールデンウィークでしょう。ここは正直にお伝えします。2027年の東京は、連休の前半はあまり引きません。
- 5月3日(月・憲法記念日):干潮 9:12、56cm
- 5月4日(火・みどりの日):干潮 9:44、36cm
- 5月5日(水・こどもの日):干潮 10:16、18cm(大潮の入り)
- 5月6日(木):干潮 10:50、4cm
- 5月8日(土):干潮 12:06、−8cm
- 5月9日(日):干潮 12:48、−4cm
連休の中で選ぶなら、5月5日のこどもの日です。そして、もし少しずらせるなら、連休明けの5月8日・9日の土日は、人出も落ち着いて、潮もさらによく引きます。この年は「連休が明けてからの週末」が狙い目です。
東京のほかの土日祝では、4月10日(土)・11日(日)、6月5日(土)・6日(日)も、とてもよく引く日です。
ただし、干潮の時刻と潮位は場所で変わります。たとえば5月8日の干潮は、東京が 12:06 なのに対して、名古屋は 13:07、大阪は 14:11、博多は 17:05 です。博多は同じ日でも夕方になります。東京の日付や時刻をそのまま使わず、行く海の近くの地点で調べてください。
潮干狩りカレンダーの使い方
そこで作ったのが、潮干狩りカレンダーです。気象庁が毎年出している潮位表をもとに、3〜6月の明るい時間の干潮を、地点ごとに低い順に並べて印を付けました。使い方は3ステップです。
1. 行く海に近い地点を選ぶ
入口のページで都道府県と地点を選びます。東京湾なら、東京や木更津のように、気象庁の潮位表の地点です。日本海側など、1日の潮の差が小さい地点は一覧に入れていません。
2. カレンダーで◎の日を探す
カレンダーの◎は、その地点で3〜6月の明るい時間の干潮がいちばん低いころ(上位15%)、○はその次(20%)です。下に小さく書いてある数字が干潮の時刻です。
土日祝の◎は、ページの最初にまとめて書いてあります。「休みの日で、よく引くのはいつ?」が、ひと目で分かります。
3. 時間の目安を見て、出発の時間を決める
カレンダーの下の表には、◎と○の日の干潮の時刻と潮位、干潮の前後2時間の時間帯を載せています。5月8日の東京なら、10:06〜14:06 が目安です。
コツは、干潮の時刻に着くのではなく、干潮の1〜2時間前には浜にいることです。潮が引いていくのについて行きながら掘り、干潮を過ぎたら早めに切り上げる。この流れだと、いちばんいい時間を丸ごと使えます。
日が近づいたら、天気と波を見る
潮は半年前から分かりますが、天気はそうはいきません。予定の日が近づいたら、次の順に見てください。
- 日にちを決める段階:予定の日の天気で、その日の平年の気温や晴れやすさを見る
- 2週間前から:2週間天気で、雨の計算と気温の傾向を見る
- 前の日と当日:潮見表と波の予報の地点ページで、気象庁の波の予報と、今日の潮を確かめる
釣りにも出かける方は、潮見表の読み方と波の高さの見方を釣りの潮見表の見方にまとめています。
潮位表は月と太陽から計算した「天文潮位」なので、気圧や風で実際の潮位はずれます。低気圧が近いときや強い風の日は、カレンダーどおりに引かないことがあります。最後は気象庁の最新の予報と、波浪・高潮の警報・注意報で判断してください。
出かける前に、これだけは確かめて
カレンダーが教えてくれるのは「潮」だけです。貝がいるかどうか、その浜で採ってよいかどうかは分かりません。ここは大事なところなので、きちんと書いておきます。
どこでも掘ってよいわけではない
アサリやハマグリは、多くの場所で漁業権の対象になっています。漁業権の対象の貝を、許可なく採ると処罰の対象になることがあります(茨城県の案内など)。また、都道府県や市の決まりで、大きさや道具も制限されています。たとえば福岡市は殻長3cm以下のアサリを採ることを禁じていて(福岡市の案内)、広島県は遊漁者がポンプなどで採ることを認めていません(広島県の案内)。
いちばん確実なのは、潮干狩り場として開いている場所へ行くことです。開いている期間や料金、持ち帰れる量は、場所ごとに、年ごとにも変わるので、出かける前に各潮干狩り場の案内を確かめてください。
貝毒が出ることがある
春は、貝毒が問題になることがある季節です。貝毒は熱に強く、加熱しても無毒にはなりません(岡山県の資料)。行く先の都道府県の貝毒の情報を確かめ、注意が出ている海域では採らない・食べないようにしてください。
満ち潮は思ったより速い
沖の砂州まで歩いて行ける日ほど、帰り道が先に海に沈むことがあります。夢中で掘っていると、気づいたときには後ろが水の中、ということも起こり得ます。干潮の時刻を過ぎたら岸へ向かい始めましょう。小さなお子さんからは目を離さないでください。
まとめ:潮干狩りは、カレンダーで半分決まる
潮干狩りの日選びをまとめると、次のとおりです。
- 「大潮」だけでなく、明るい時間に、低く引く日を選ぶ
- 昼によく引くのは春から初夏。冬によく引くのは夜
- 2027年の東京は、連休の前半より、5月5日と連休明けの5月8・9日
- 日付と時刻は場所で違うので、行く海の近くの地点で調べる
- 採ってよい場所か、貝毒が出ていないかを確かめる。当日の判断は気象庁の情報で
潮の予定は、もう決まっています。お休みの予定が埋まってしまう前に、行きたい海のカレンダーをのぞいてみてください。
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