【ここだけの話】降水確率の意味とは?降水確率の表と裏の意味を詳しく説明
「降水確率が100%だから大雨だ!」という話、聞いたことありますか?
これが間違いだということは知ってますよね?
そう、降水確率100%は雨の予想ですが
量が多いとは言っていません。
では、降水確率とは?
厳密な意味とその奥の意味を考えてみましょう。
降水確率の意味(表向きは)
気象庁HPでは降水確率の意味をこんな風に書いています
降水確率 | a)予報区内で一定の時間内に降水量にして1mm以上の雨または雪の降る確率(%)の平均値で、0、10、20、…、100%で表現する(この間は四捨五入する)。 b)降水確率30%とは、30%という予報が100回発表されたとき、その内のおよそ30回は1mm以上の降水があるという意味であり、降水量を予報するものではない。 |
降水確率 40% といった場合、 降水確率40% の天気予報を100回発表したら40回は1㎜以上の雨が降る。
ということです。
降水確率10%は降水確率10%の予報を100回発表したら10回は1㎜以上の雨が降る。
降水確率20%は降水確率20%の予報を100回発表したら20回は1㎜以上の雨が降る。
降水確率30%は降水確率30%の予報を100回発表したら30回は1㎜以上の雨が降る。
そう、100回のうちの回数の問題です。
そして、雨の降る面積や強さは関係ありません。
そのように定義しています・・・が、それは表向きの話ですね。
世の中には裏と表があります。
例えば、下のような写真
雨雲があっちこっちにありますね。
全部ではないけど、一部で降っている。
こんな時、降水確率はどうなるでしょう。
山梨県は10%から20%ぐらい雨が降ってますね。
こういうときの降水確率は何パーセントが理想的でしょうか。
やっぱり面積に併せて20%と発表して欲しくないですか?
私はそうして欲しいです。
そして、裏では降水確率は雨の降る面積も関係しているんです!
降水確率の裏の意味
降水確率の元データは雨の降る面積を計算している
気象予報士試験の勉強の時に天気予報の作り方を勉強します。
簡単には3ステップです。
①スーパーコンピューターが地球上のすべての大気をメッシュ状に分割してそれぞれのメッシュの大気の状態を予想する。
この、それぞれの四角について、気温や湿度、風向きを計算します。
人の力では無理なのでスーパーコンピューターが計算します。
計算は、物理法則にもとづいて計算されます。
②スーパーコンピューターの計算結果を、統計処理します。
こういう大気の状態のときは、降水確率は●%といった感じで統計処理します。
AI的な統計処理になっています。
降水確率だけでなく、気温や雨の量も、AI的な統計処理によって作られます。
作られた結果は、天気予報の元です。
そのまま天気予報にしても概ね問題はありません。
気象庁ではそれをガイダンスと呼んでいます。
ガイダンスは、気象HPを探しても見ることはできませんが、国際気象海洋(株)が公開してくれています。
そして、そのガイダンスは1㎜以上の雨や雪の降る面積の割合を計算しているんです!
なんで、そんなこと知っているかって?
気象庁の国民向けに発信している情報に書いてあるからです!!
③天気予報の作り方最後の3ステップ目は、人による調整です。
気象庁でいえば、予報官による修正、ウェザーニューズの天気予報であれば舞浜に勤務している担当気象予報士の調整です。
ここまでくれば分かりますよね?
表向きは、降水確率と雨の降る面積は関係ないといっていますが
天気予報を作る過程で降水確率は雨の降る面積と一致するように作られています!
降水確率0%は特別
降水確率については下のようにも気象庁HPで解説しています。
降水確率0% | 備考 | 降水確率が5%未満のこと。降水確率は1mm以上の降水を対象にしているので、1mm未満の降水予想である場合は「降水確率0%」でもよい。ただし、実用上の見地からは雨または雪の降りにくい状態に用いることが好ましい。 |
ポイントは2つあります。
降水確率0%というのは、降水確率5%未満のことです。
降水確率4%以下は降水確率0%として発表されます。
だから、降水確率0%を100回集めたら4回までは1㎜以上の雨が降ることがあるんです。
もう一つのポイントは、0%といった場合に雨が降ると困るから、0%については、1㎜にとらわれず弱い雨が降る場合は0%にしないようにしよう!
って話だね。
実際発表された降水確率を見ると分かること
気象庁HPには、降水確率と実際に1㎜以上の雨が降った割合が比較的されています。
降水確率が10%のとき、実際雨が降っているのは2%程度です。
降水確率20%では10%しか雨が降っていません。
降水確率20%のとき、あなたは傘を持っていきますか?
私は持っていきません。
降水確率20%って、そんなに雨が降らないイメージありませんか?
そうなんです。降水確率20%は実際は10%ぐらいしか降っていません。
私は降水確率30%ぐらいの時から傘を持って出かけます。もちろん、雨雲レーダーなどを参考にして決めますが。
どうして、こうなっているかは理由は明確には調査しても出てきませんでした。
ですが、推測は出来ます。
天気予報を作る3ステップのうち、最初の1ステップと2ステップは機械的な処理です。
機械的な処理であればこのようにならず、均等になるはずです。
だから、天気予報を作る3ステップの最後の3ステップ、人の調整の段階で予報官が弱い雨で0%を使わないこと(上で説明した内容ですね)などに配慮した結果だと推測できます。
そう、私は好意的に、人の配慮だと信じています。
降水確率30%だと20%の確率で雨が降るというのは驚きの結果でしたね。
降水確率の裏側、面白いですね。
1㎜の雨ってどれぐらい?
降水確率は1㎜以上の雨が降る確率という話でした。
1㎜の雨ってイメージが湧きますか?
1㎜って長さの単位ですよね。
なんで雨の量なのか・・・
理由は簡単です。
そう、真四角の容器にたまった水の高さが1㎜ということです。そのままですね。
ちなみに、1㎜の雨だと体感的には服が濡れて傘が必要と感じるレベルです。
アスファルトの道路がしっかり湿ってちょっとした水たまりができかけるレベルです。
車であればワイパーもギリギリONにするぐらいです。
正確に影響が出るぐらいのレベルになるのが1㎜の雨です。
降水確率は、その生活に影響のある1㎜の雨が降る確率を予想しているんですね!
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