日本国内最高気温、過去最高は41.1℃ですが四国の過去最高気温は?
日本国内の観測史上最高気温は41.1℃という話について
国内観測史上最高気温を検索したことはありますか?
一番多く出てくるのが
「静岡県浜松の41.1℃(2020年8月17日)」
「埼玉県熊谷の41.1℃(2018年7月23日)」
じゃないですか?
2021年6月現在で、そう遠くないうちに抜かれるでしょうが。
これについては皆さん思うところあるようです。
委託観測所の憮養(現在の徳島県鳴門市)1923年8月6日に観測された42.5℃
百葉箱(東京都足立区江北小学校)の中に置いた自動温湿度記録計で観測された、42.7℃があるなど
森田さんの記事で関東大震災のときに火災の中で46.3℃を観測していたとか。
まぁまぁ、こういう話を言い出したらキリがないので隅に置いときます。
ここでの話はあくまでも気象庁の観測の範囲の中での話なのであしからず。
「これまでの最高気温」の統計の方法?
もうひとつ、細かい話をします。
最高気温は、1日の中で最も高かった気温となります。
そりゃあそうです。
でも、昔は1時間に1回しか測っていなかった。
最近は10秒ごとに観測しています。機械ですから秒どころかあと100分の1ぐらいは細かく出来るでしょう。
1時間に1回の観測と、10秒ごとの観測では比較できない・・・と言われたりします。確かにその通りなのですが、あくまでも更新記録の中でしか比較できないのでその比較です。
気象庁の国内の歴代最高気温ランキングや 全国最高気温ランキング(全国と都道府県別)によると「各地点の観測史上1位の値」を使ってランキングを作成しています。
熊谷では2007年8月16日に40.9℃を観測していますが、ランキングには入っていません。
上のような統計方法をとっていますのでご了承ください。
四国の最高気温は?
四国の観測史上最高気温は、高知県の四万十市の江川埼で観測された41.0℃です。
2013年8月12日の記録です。
2013年に岐阜県多治見の40.9℃を更新し国内の最高気温のレコードホルダーとなりました!
当時はワイドショーなどで話題になりましたね。
今でも、夏になると、「今日の最高気温のランキング」に顔をだす常連。
明徳義塾のような存在ですよね。
2021年6月現在高知の最高気温のランキングは下のようになっています。
江川埼は度々40℃を超えていますが、統計上カウントは1回だけにしています。
1位 | 江川崎(エカワサキ) | 四万十市 | 41.0℃ | 2013/08/12 |
2位 | 中村(ナカムラ) | 四万十市 | 39.8℃ | 2020/08/14 |
3位 | 宿毛(スクモ)* | 宿毛市 | 39.5℃ | 2020/08/15 |
4位 | 須崎(スサキ) | 須崎市 | 39.3℃ | 2006/08/08 |
5位 | 窪川(クボカワ) | 高岡郡四万十町 | 38.8℃ | 2013/08/11 |
6位 | 梼原(ユスハラ) | 高岡郡檮原町 | 38.7℃ | 2013/08/12 |
7位 | 佐賀(サガ) | 幡多郡黒潮町 | 38.6℃ | 2013/07/25 |
江川埼で最高気温を更新した2013年8月13日の天気図、気温のグラフと風のグラフを掲載しています。
13時ごろにかけて気温が急上昇していますね。
風は北寄りですが、これが、江川埼で最高気温が出る風向。
北からの風がフェーン現象を引き起こし高温を観測することが知られています。
丁度、高知県は四国山地の南側ですからね。
国内で初めて40℃を超えたのは愛媛県の宇和島の40.2℃
江川埼の最高気温は日本一になったので有名な話です。
では、2位は?
パッとは答えられないですよね?
2位は愛媛県で宇和島市の40.2℃になります。
これが、1927年7月22日とかなり歴史のある記録となっています。
この宇和島の40.2℃は国内で初めて40℃以上を観測した記録となります。
「日本初の40℃越えは宇和島!」とも言えますね。
もちろん、気象庁の公式観測での話ですよ?
愛媛県の最高気温の記録を掲載しておきますが(2021年6月現在)未だに県内2位を1℃以上離しての1位。当時としては記録的な暑さだったことがわかります。
1位 | 宇和島(ウワジマ)* | 宇和島市 | 40.2℃ | 1927/07/22 |
2位 | 御荘(ミショウ) | 南宇和郡愛南町 | 39.0℃ | 2020/08/15 |
3位 | 四国中央(シコクチュウオウ) | 四国中央市 | 38.3℃ | 2018/07/24 |
4位 | 大洲(オオズ) | 大洲市 | 38.3℃ | 2020/08/17 |
5位 | 宇和(ウワ) | 西予市 | 38.2℃ | 2018/08/14 |
6位 | 大三島(オオミシマ) | 今治市 | 38.0℃ | 1994/07/16 |
徳島県のこれまでの最高気温は39.0℃
四国は4県ですが、そのなかで3番目となりました、徳島県の最高気温ですが
2020年8月18日に那賀郡那賀町の木頭(キトウ)で39.0℃です。
四国全般に言えることですが、海が近い場所に人が住んでるので人口の多い主張地点は最高気温がそこまで高くは上がりません。
この2020年8月18日は大分の蒲江(佐伯市)で38.3℃という大分県の4番目の記録(地点重複無しで)や宮崎県の都城で39.4℃という宮崎県で3番目の記録を観測したり、鹿児島県については1位から4位までの記録を占めている、西日本で記録的な暑さとなった日です。
これは、徳島県で39度の最高気温を記録した日の天気図です。
フェーン現象が多少影響しているのでしょうが、西日本の全体の高温を考えると、空気自体が暖かかったのでしょう。
裏付けとして、気象台で行っている高層気象観測によると2020年8月は、潮岬などで過去最高の気温を1㎞~2㎞の高度で観測しています。
「高気圧の影響で、上空から空気が降りてきて圧縮されるため気温が上がっりやすい状況だった」
という状況+日照の力やフェーン現象の影響で気温が上がったと考えられそうです。
このことを、メディアでは「チベット高気圧と太平洋高気圧のダウブル高気圧」などと表現していました。
覚えてます?
香川県のこれまでの最高気温は38.6℃
四国4県のうち、4番・・・まぁ、一番低いということですが、そのなかで4番目の最高気温は香川県の38.6℃となります。
2013年8月11日に高松市で観測されたものです。
この2013年8月11日は全国的に記録的な暑さとなった日で、今でも観測史上最高気温となっている地点が多くあります。
この日の天気図を見てみると、西日本は太平洋高気圧だけでなく、さらにその西に高気圧が張り出しています。
「クジラのしっぽ」と呼ぶ人もいる天気図ですね。
日照時間のグラフも載せていますが、ずーっと晴天。気温も右肩上がりに上昇を続けています。
この日は、最高気温が35℃以上=猛暑日となったのが297地点もありました。
また、47地点で当時の日最高気温の観測史上1位が更新されました。
1つの都道につき1つの割合ですね。
また、最高気温だけでなく最低気温も高く東京都千代田区の最低気温30.4℃という観測史上1位を更新した日でもあります。
最低気温が30℃越えって凄いですね。
暑すぎ。
これらの観測結果から、日本付近が非常に暖かい(というか暑い)空気に覆われていたことが分かります。
私の記憶ではこの2013年が初めてダブル高気圧(チベット高気圧と太平洋高気圧の重なり)が世間を騒がせた年です。
高気圧由来の暖かい空気の影響で扱った2013年に観測された記録ってことですね。
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