風速の目安!風速〇m/sの影響と被害や体感を紹介!

2022年7月26日

風速〇m(メートル)って聞いたことあります?

ニュースや最近ではアプリなどでも目にします。風速アプリ表示の例

でも、思いますよね?

それってどれぐらいの風?

ここでは風速〇m(メートル)について、その体感と影響をお伝えします。

風速〇m_s
風速〇m_s

 

風速の意味からわかる、風速〇m/s

風速とは、風の速さです。

風速5mは正確には風速5m/s(5メートル毎秒)。

風速10mなら正確には風速10m/s(10メートル毎秒)。

1秒で風(空気)が距離です。

普通に、速さですね。

時速に換算すると分かりやすいかもしれません。

風速(秒速m/s) 風速(時速km/h)
1m/s 3.6km/s
3m/s 10.8km/s
5m/s 18km/s
7m/s 10.8km/s
10m/s 25.2km/s
15m/s 54km/s
20m/s 72km/s
30m/s 108km/s
50m/s 180km/s

車の速度と比較すると分かりやすくなりますね。

少しはイメージ湧きますか?

また、「それぞれの風速の影響」のリンクを張っています。

具体的に気になる風速があればご覧ください。

また、気象用語では風速ごとに表現が決まっています。

風速(m/s) 予報用語表現
10m/s以上 やや強い風
15m/s以上 強い風
20m/s以上 非常に強い風
30m/s以上 猛烈な風

他に、暴風と呼ばれる風もありますが、それは「暴風警報基準以上の風」と定められています。

暴風警報の基準は都道府県ごとに違います。20m/sの所もあれば、20m/sの所もあります。

一概に風速では決定しないということです。

暴風警報の基準は基本的に過去の災害と結びつけて決定されます。

風が吹きやすい所ほど高い基準となる傾向があります。

ここまで、触れてきませんでしたが風速には平均風速と瞬間風速があります。

瞬間風速は文字通り、その瞬間の風です。

気象庁の観測の手引き」によれば0.25秒間の信号の計測値から瞬間風速を計算していると記されています。言い換えれば0.25秒の平均風速です。

また、平均風速は、10分間の風速の平均です。これも同じく「気象庁の観測の手引き」に記されています。

10分というのは、かなり長く感じますがWMOの基準なので国際的に定義されている時間です。

航空機の離発着のためには2分平均が使われます。

 

だれでも体験したことがあると思いますが風は強弱を繰り返します。

「ビュー」っと吹いて。

ちょっと止んで。

その10分間の平均が平均風速です。

例えば平均風速20m/sなら

『40m/s~10m/sの風が吹き続け、10分間平均したら20m/sとなる』

最大瞬間風速は平均風速の1.5倍~2倍は吹くといわれています。

この2倍という数字を突風率といいます。

突風率や平均時間が10分であることは気象庁のHP(風向と風速)に書かれています。

最大瞬間風速一時的な風の強さの最大の風速です。

気象庁の観測の手引き」によれば0.25秒の風速とも言えます。

最大瞬間風速のほうが大きい数字になるのは当然ですね。

 

風速は〇m/sと秒速で表現される。時速だと少しはイメージがわく
予報用語で「強い風」「やや強い風」など風速で決まっている
「平均風速」と「瞬間風速」2種類あり、平均時間が10分と0.25秒と決まっている

 

各風速の詳細は

風速3m/s風速5m/s風速7m/s風速10m/s風速15m/s風速20m/s風速30m/s

と風速ごとの記事がありますのでよかった見てください。

 

風速〇m/sの体感

〇m/sは、時速で換算してイメージが少しはイメージが沸くという話をしました。

風速のイメージといえば、有名なものに

「ビューフォート風力階級表」というものがあります。

紹介しますね。

ビューフォート風力階級によると

有名な「ビューフォート風力階級」です。

風力 相当風速 陸上の様子 海上の様子
0 0〜0.2m/s 煙はまっすぐ昇る。 水面は鏡のように穏やか。
1 0.3〜1.5m/s 煙は風向きが分かる程度にたなびく。 うろこのようなさざ波が立つ。
2 1.6〜3.3m/s 顔に風を感じる。木の葉が揺れる。 はっきりしたさざ波が立つ。
3 3.4〜5.4m/s 木の葉や小枝が揺れる。 波頭が砕ける。白波が現れ始める。
4 5.5〜7.9m/s 砂埃が立ったり、小さなゴミや落ち葉が宙に舞ったりする。 小さな波が立つ。白波が増える。
5 8.0〜10.7m/s 葉のある灌木が揺れ始める。 水面に波頭が立つ
6 10.8〜13.8m/s 木の大枝が揺れ、傘がさしにくくなる。電線が唸る。 白く泡立った波頭が広がる。
7 13.9〜17.1m/s 大きな木の全体が揺れ、風に向かって歩きにくい。 波頭が砕けて白い泡が風に吹き流される。
8 17.2〜20.7m/s 小枝が折れる。風に向かって歩けない。 大波のやや小さいもの。波頭が砕けて水煙となり、泡は筋を引いて吹き流される。
9 20.8〜24.4m/s 屋根瓦が飛ぶ。人家に被害が出始める。 大波。泡が筋を引く。波頭が崩れて逆巻き始める。
10 24.5〜28.4m/s 内陸部では稀。根こそぎ倒される木が出始める。人家に大きな被害が起こる。 のしかかるような大波。白い泡が筋を引いて海面は白く見え、波は激しく崩れて視界が悪くなる。
11 28.5〜32.6m/s めったに起こらない。広い範囲の被害を伴う。 山のような大波。海面は白い泡ですっかり覆われる。波頭は風に吹き飛ばされて水煙となり、視界は悪くなる。
12 32.7m/s 以上 被害が更に甚大になる。 大気は泡としぶきに満たされ、海面は完全に白くなる。視界は非常に悪くなる。

また、気象庁にも風力の定義があります。
気象庁風力階級表です。1列目は風力、2列目は相当風速(m/s)、3列目は相当風速(ノット)、4列目は備考です。

気象庁風力階級表
風力 相当風速(m/s) 相当風速(ノット) 備考
0.0 から 0.3未満   1未満
0.3 以上 1.6未満   1以上 4未満
1.6 以上 3.4未満   4以上 7未満
3.4 以上 5.5未満   7以上 11未満
5.5 以上 8.0未満  11以上 17未満
8.0 以上 10.8未満  17以上 22未満
10.8 以上 13.9未満  22以上 28未満
13.9 以上 17.2未満  28以上 34未満 海上風警報に相当
17.2 以上 20.8未満  34以上 41未満 海上強風警報に相当
20.8 以上 24.5未満  41以上 48未満    〃
10 24.5 以上 28.5未満  48以上 56未満 海上暴風警報に相当
11 28.5 以上 32.7未満  56以上 64未満    〃
12 32.7 以上  64以上 海上暴風警報または海上台風警報に相当

微妙な差はありますが、概ね同じですね。

もとは、国際的に使われているビューフォート階級表なのでだいたい同じというのは納得ですね。

「ビューフォート」は風力〇m/sの体感を最初にまとめた人ともいえるでしょう。

しかし、この「ビューフォート階級表」みていると少数が多いですよね?

ビューフォート階級の数値に小数が多くて中途半端なことには理由があるんです。

興味があればご覧ください。

風力には「ビューフォート階級表」と「気象庁」の2種類ある
表は2つかるが、少数1桁が違うぐらいで、どちらもほぼ同じと言える

 

現代風の風速の目安

ビューフォート階級表は歴史が深いですが、現代に完全にマッチしているとは言えません。

現代風に、風速の目安を調べてみました。

私的な見解も入っています。

洗濯物の風速の目安

洗濯物は、3m/sを超える風速になると固定が必要です。

しかし、日本の家は、南側に洗濯物を干す構造が多くなっています。

南は日当たりがいいですからね。

そして、風は冬など北風が多く、洗濯物を干す南側は風が弱まる傾向にあります。

予想で風速が5m/sでも家が風よけになるならしっかり固定すれば大丈夫です。

7~8m/sを超える風となると大物(バスタオルなど)は風に飛ばされる可能性があるため外干しはやめた方がいいでしょう。

10m/sを超える風の場合は、家が風よけとなっても、やめた方が賢明です。

 

傘の風速の目安

傘も風の影響を受けますよね。

折りたたみ傘と普通の傘では少し条件が違います。

折りたたみ傘なら5m/sを超えるとさすのが難しくなります。

普通の傘だと、5m/sぐらいならさせますが、しっかりと握る必要があります。

普通の傘でも10m/sでほとんどの人がさすことを止めるでしょう。

個人差があると思います。

8m/sぐらいの風から傘をさすことを止める人が少しづつ増えて、10m/sぐらいで多くの人が止めると思います。15m/sで頑張って傘をさすと折れる可能性が高くなります。

釣りの風速の目安

釣りの場合、慣れているか初心者かで分ける必要があります。

初心者だと風速が4~5m/sを目安に止めることをお勧めします。

ビニール袋も風に飛ばされますし、糸フケも出てしまいます。

そもそも、風の影響が大きくてあまり楽しめません。

ベテランの人でも8~10m/sの風速ならやめておきましょう。

向かい風の場合、波が高まってくる風速です。

追い風の場合は転落の危険性があります。

どの風向きにしても危険です。

テントの風速の目安

アウトドアを楽しむときも風速のチェックは必要です。

標高が高いと風も強くなります。

風速が10m/sを超えると普通のテントであれば使えません。

初心者の場合は5~7m/sも風があれば組合が困難となります。

そのぐらいの風速をめどに、止めることをお勧めします。

また、風を少しでも強く感じたらしっかりとペグを打ちましょう。

金属製の方が風への耐久性が高まります。

風速〇m/sの乗り物の影響

バスの風速による影響

バスの運行は基本的にバス会社に任せられています。

バスが欠航する風速はバス会社次第です。

しかし、こういうものには基準があります。

東京都交通局(都バス運行)には「風速25m/s以上で状況を判断し運転中止」とありますし、地方だと宇野バス(岡山)が「風速20m/s以上」ということを掲載しています。

また、台「風の暴風域(風速25m/s)に入る場合に運行を休止する」とも書かれています。

バスに限ったことではありませんが、風速の2乗に比例して風の力を受けます。

横風によるモーメント(てこの原理のようなものですが)を計算すると

30m/sの風速を超えたあたりから横転の可能性が発生します。

JAFの説明では日本風工学会の資料を参考に40m/sの風速で横転と書いています。

平均風速20m/sだと、瞬間風速で30m/s~40m/sぐらいになります。

運行基準が妥当であるがわかりますね。

(目安)バスは平均風速が20~25m/sで運休する
(目安)台風の暴風域に入っても運休する

飛行機の風速による影響

航空機は風の影響を受けます。

航空機は向かい風に強い風です。

追い風の場合は、滑走路の出発地点を逆にします。

追い風を向かい風にすれば、風の揚力を得て飛行機が落ちることはありません。

なので、飛行機は滑走路に平行な風で運行可能です。

でも、横風には弱いです。

だから、飛行機には運行制限があります。

目安ですが、横風で12m/sを超えてくると欠航の可能性があります。

影響が出てくるのは小さい飛行機からです。

大きい飛行機だと横風15m/sぐらいからでしょうか。

ただ、風は強弱があります。

2分間の平均風速を飛行機は重視しているので2分間風が弱まれば出発することもあります。

路面状況(ドライかウエットか)によるので目安にしてください。

また、17m/s~18m/sぐらいの横風となると、欠航の可能性がかなり高まります。

17m/s~を超え風は強い風と呼ばれます。

熱帯低気圧だと台風と呼ばれ始める風速です。

風速の影響は出発地点だけでなく、到着地点の空港も関係します。

当然ですね。

航空機の到着地点が風が突然強くなった場合は周囲の空いている空港に着陸することもあります。

ダイバートと呼ばれものです。

また、最悪の場合、リターンと呼ばれる引き返しもあります。

計画の変更を余儀なくされるので、風の予想を確認しましょう。

風の予想は気象庁HPwindyで確認できるので、参考にしてください。

飛行機自体は滑走路に平行な風で飛ぶことが可能と紹介しました。

しかし、飛行機が飛べても他の・・・例えば「バス」や「管制塔」「空港」が危険となれば

運行を休止せざるを得えません。

管制塔はガラス張りで高い所にあります。

20~25m/sの風が吹けば危険です。

また、バスは上で紹介しましたが、20m/sの風が吹けば止まります。

そういったときは「空港」自体が閉鎖されてしまうので運行が出来ません。

飛行機は横風に弱い。12m/sを超えてくると欠航の可能性がある。
風速20m/sになるとバスが止まり、管制塔も危ないため空港が閉鎖されることがる。
出発出来ても、目的地の風が強ければダイバートやリターンの可能性がある。

 

船の影響

船も当然ですが、風の影響を受けます。

船の運航には、船の大きさが影響しますので、船ごとに基準が違います。

例えば東京湾フェリーでは、「風速18m/s以上、波高1.2m以上」で運休と書かれています。

風が継続して吹くと波も高くなるので、東京湾に向かって南寄りの風が吹き続ける場合も欠航の可能性がありますね。

また、沖縄の定期便「フェリ-ざまみ」では風速10m/s、波高1.5m以上で欠航

クイーンざまみ」は高速船ですが、風速13m/s、波高1.5m以上で欠航と書かれています。

鹿児島と離島(十島村)を結ぶフェリーの場合は、風速15~20m/sとありますし、風速の基準がバラバラなことが分かります。

小型で風に弱い場合は10m/s

中型だと12~15m/s

大型だと15~20m/s

で欠航するぐらいイメージでしょうか。

 

風速と被害の関係

建物の被害

気象庁がおおよその目安をHPに掲載しています。

公のデータなので参考になると思います。

平均風速 建物の被害
10~15m/s 雨どいなといが揺れ始める。
15~20m/s 瓦や屋根の一部がはがれる。
シャッターが揺れる。古くなった雨戸も弱いものが揺れる。
20~30m/s 瓦などが飛散する。
プレハブがが固定されていない場合に移動、転倒する。
ビニールハウスが破れる。ブログ塀が壊れることもある。
30~35m/s 古くなった屋根の一部がめくれる。
仮設足場が崩落する可能性がある。
35~40m/s 古くなった外装が飛散する可能性がある。
40m/s以上 古くなった木造の建物が全壊する可能性がある。鉄筋でも、風を受ける面積が広い十変形の可能性がある。

自動車

 

平均風速 走行中の自動車
10~15m/s 横風を強く感じ、流される感覚を覚える。
15~20m/s 高速では、横風のあおられ、一時的にハンドルを取られる。
20~30m/s 通常の運転が困難になる。
30m/s~ 走行中のトラックが横転する。

また、九州大学の研究資料では平均風速10m/sで被害が出始め、最大瞬間風速が30m/s(平均風速では約20m/s)で住宅や電柱の被害が急激に増え始めると書かれています。