90日先の天気予報がわかる「みんなの学校の天気」は当たるのか当たらないのか

みんなの学校の天気とは

東進ハイスクールのはじめた天気予報サービス「みんなの学校の天気」は使ったことがありますか?

国内初の90日先の天気がわかるサービスです。

カレンダー形式になっていて、その日の天気が確認しやすくなっています。

90日も先までわかれば、予定もたてやすくなりますね。

しかし、この90日先までの天気予報、果たしてどれほどの信頼度なんでしょうか?

もちろん、当たることもありますし、外れること、当たらないこともあります。

 

東進ハイスクールのHPにリンクも張られていたり、断り書きもあったりと細かく見ればわかると思いますが

この90日先までの天気予報、accuweatherの天気予報がもとになってます。

accuweatherの天気予報の精度検証、信頼度は?という記事で東京や大阪の主要都市と

北は北海道、南は沖縄を含めてaccuweatherのの1ヶ月先までの天気予報の精度検証をしています。

結果、地点によって差はありましたが平均して68%の天気予報的中率でした。

1ヶ月先まで予想して68%というのは、天気予報としてある程度意味のある数値となります。

時期と季節によりますが、天気出現率(平年の天気の出現率する確率、東京の冬なら晴れが多いとか)を若干上回る数値でした。

「みんなの学校の天気」は日によって天気がしっかりと分かれています。

それで68%なんですからだいぶ技術的には高度なことをしています。

もちろん、1か月も先なので精度は落ちますが、参考にぐらいはなると思います。

でも、できれば天気の出現率(平年の天気の出現率する確率)まで参考にすると

より予定が立てやすいと思います。

「あぁ、この時期は雨が多いんだなぁ~」

「この時期は、気温が下がる時期なんだなぁ」

など平年値を見ていて気づくこともあると思います。

全国の平年値と天気出現率のページも併せて使ってください。

天気の出現率は下の方にグラフが出ますのでそちらをみてください。

天気予報の仕組み

天気予報の話をする上で欠かせない、天気予報の仕組みを少しだけお話します。

天気予報は、まず、スーパーコンピューターで現在の気象状態を取り込んでから、物理法則に基づいて計算をします。基本的に計算式は世界中おおよそ同じですが、細かな所(例えば、雨雲の再現方法)で違いがあります。

その違いが、各国の天気予報の質の違いになります。

その先の気象状態の計算は、国が行うことが日本では主ですが、天気予報会社が行うこともあります。

accuweatherでは、その計算を90日先まで行っています。

日本も3か月予報という3か月先までの平均した気象状態を発表するために3か月先まで計算しますが、精度の問題から個別の日の天気までは発表しません。

1か月予報についても同様で、1ヶ月先まで予想を計算しても、1日1日個別の日の天気は発表しません。

↓例えば、気象庁の1ヶ月天気予報ですが、平均した確率しか出してませんよね?

 

 

この発表しないような90日先までの予想を発表しているのがaccuweatherであり、国内ではそのデータを使用して東進ハイスクールが発表していることになります。

 

90日天気予報の精度を検証

90日先までの天気予報について

「さすがにそこまで精度はないでしょう!」

と思う人がほとんどだと思います。

私もそう思いました。

ですが、まぁ、確かめてみないと分かりません。

「みんなの学校の天気」は当たるのか当たらないのか。

下の表が、2021年7月の天気予報を精度検証した結果です。

北海道、東京、大阪、福岡、沖縄

距離的に感覚を開けて、人口の多い都市で検証しています。

検証方法は、気象庁の天気予報の精度検証方法が最も公式なものかと思いそちらにあわせています。

また、3か月はさすがに先過ぎか・・・と思い、1ヶ月先までの精度検証をしています。

北海道の精度検証をして90%だったときはビックリしました。

ですが、その他の地点では、精度も下がり全国平均では68%の天気予報の精度となりました。

天気予報は「平年値」といわれる、「季節ごとの天気の現れる確率=天気出現率」を超えて初めて

意味のある天気予報となります。

そうでなければ、最も現れやすい天気(例えば「東京では冬は晴れ」とか)の準備をすれば最も確率が高いのですから。

そして、みんなの学校の天気はその天気出現率をギリギリ上回っています。

地域、今回でいえば北海道では高い精度で天気予報が当たりました。

そのため、私は「みんなの学校の天気は1ヶ月先ぐらいまでならある程度信頼する。あくまでもある程度は」

と結論を出しました。