60ミリの雨の強さってどれぐらい?災害の心配は?避難は必要?

2022年8月5日

 

 

60ミリの雨ってよく聞くけど

ニュースで耳にしませんか?

1時間に60ミリの雨。

なんだかヤバそうな雨の話をしてるけど。

最近ではアプリが雨の量の予想もしてくれます。windyやウェザーニューズの予想は有名でしょうし、雨雲の動き今後の雨でも雨の量をが載っていいますし、予想もしてくれます。

でも、60ミリの雨って言われてもイマイチ雨の強さがピンと来ませんよね?

60ミリの雨について調べている人のほとんどが、ニュースを見て「60ミリの雨とは?」と思ったのではないでしょうか。

それなりに強い雨というのはわかると思います。当然、傘が必要というのも想像つくでしょう。

でも、靴は雨靴にするの?

避難が必要なの?災害のリスクはどうでしょう?

簡単に言えば、時間60ミリの雨はものすごい土砂降りです

間違いなく傘が必要と感じますし、傘をしても足元は濡れてしまします。

濡れるだけならまだいいですが、普段雨の少ない地域では災害の可能性もある雨量です。

災害については1時間の雨の量だけで決まるものではありませんが、備えについて確認が必要な降水量と考えてください。

 

雨の単位はミリ(mm)

雨の量の単位はミリ(mm)で表されます。

ミリは長さの単位ですよね。

じゃあ、なんの長さ?

答えは簡単。

雨を容器に貯めたときの深さが何ミリなのか

これが雨の量の単位の意味です。

雨量や降水量と呼ばれていますが、その量ではなく容器に溜まったときの深さ(底からの長さ)を測ってます

例えば50ミリの雨だと下の図のようになります。

雨を貯める容器は円柱や四角柱のように、深さによって広さが変わらない容器にしましょう。

今では転倒マス型の雨量計が使われていますが、昔は貯水型の雨量計が使われていました。

定義の通り、深さで雨量を測るタイプでした。

降水量の「ミリ」というのは溜まった雨の深さだということがわかります。

1時間雨量60(mm/h)であれば1時間に60ミリの深さまでたまる雨。

24時間雨量60(mm)であれば24時間に60ミリの深さまでたまる雨。

 

そういう意味です。

 

60ミリの雨の強さ

60ミリの雨は強い雨なの?というとそのとおりですが、気象用語では「非常に激しい雨」となっています。1時間に50ミリから80ミリの雨は非常に激しい雨と分類さてます。

ただの「激しい雨」でなく「非常に」がつくのがポイントですね。

激しい雨のワンランク上ですね。

簡単な目安として一般的に言われていることをお伝えします。

1時間あたあり60ミリの雨についての目安です。

・滝のようにゴーゴーと降る雨

・傘を指していても濡れる。かっぱが必要と感じる。

・防水素材の靴でも地面からの跳ね返りがあり、靴の中が濡れる。

・水しぶきであたり一面が白っぽくなり視界が悪くなる。

・砂や土にも水たまりができる。

・車の運転は危険。

・外でのスポーツはあきらめましょう。

・外でのイベントもあきらめましょう。

これらが、一般的に言われていることはこのような内容です。

60ミリの雨というのは、非常に激しい雨で滝のような雨です

気象庁の雨の強さの定義で60mm/hの雨は?

日本の天気の取りまとめ、気象庁ではどのように60mm/hの雨についてどう書かれているのでしょう。

雨の強さについては予報用語で定められていますが、30mm/hなら強い雨は「激しい雨」と定義されています。その2倍の60mm/hの雨が非常に激しい雨です。

雨の強さと振り方という気象庁のリーフレットでも同じです。「滝のように降る雨」「家の中にいても雨に気がつく」「水しぶきであたり一面が白くなり視界が悪くなる」となっています。

想像できました?

気象庁のルールのもととなるWMOの定義では15mm/h以上は強雨となります。

その4倍の雨です。

文句なしの強雨です。

弱雨 並雨 強雨
3mm/h以下 3mm/h〜15mm/h 15mm/h以上

上の表は気象庁観測データの参考資料です。

このルールは国際的に定義されたもので100年以上の歴史を持つ地上気象観測や、航空機の運航に関わる観測通報でも使用されています。

このルールからも60mm/hの雨は、非常に激しい雨と言えます。

 

60ミリの雨と災害の関係

1時間に60ミリの雨といえば、非常に激しい雨で災害の心配も出てきます。

災害というといろいろなものがありますが、1時間に60ミリという比較的短い時間の雨と関係あるのは浸水による災害です。浸水害とも呼びます。

浸水害は、排水が追いつかず低い土地に水が溜まってしまう災害です。

説明するより画像のほうがイメージがつかめるでしょうか。

 

これは浸水キキクルという気象庁の浸水の危険度合いを示す指数の説明ページです。

低い土地に水がたまっていることがわかりますよね。

1時間に60ミリの雨がアスファルトやコンクリートで覆われた都会に降れば浸水の災害が発生する可能性が高まります。標高がマイナスの地域やアンダーパスの浸水などが心配になる降水量が1時間に60ミリの雨です。

この1時間に60ミリが続けば総降水量が増えて土砂災害の発生となりますが、それは総降水量が150ミリとか200ミリといった、60ミリより多い降水量になってきます。

洪水についても同様です。ごくごく小さい河川なら話は別ですが、1時間に60ミリ降っただけでは洪水も発生はあまりありません。1時間に60ミリの雨が数時間続いて初めて洪水が発生します。

 

 

60ミリの雨でできること、できないこと

外での予定をたてたけど、60ミリの雨の予想・・・。

基本的に、本当に60ミリの激しい雨が降る予想なら外では何も出来ないでしょう。

しかし、ゲリラ豪雨タイプの狭い範囲だけで降る雨なら雨雲レーダーで確認しながら外での予定を楽しむことも可能です。

気象庁HPの今後の雨に載っていた1時間に60ミリの雨です。

埼玉では確かに60ミリぐらいの雨が1時間に降っていますが、東と西でまったく天気が違います。

 

1時間に60ミリの雨

気象庁の天気予報はもちろん、windyなどで雨の広がりをイメージしながら予定を立てることをおすすめします。