霜と霜柱の違いは?何度でできるの?

2022年10月11日

霜と霜柱は違う

霜と霜柱、違うの?同じじゃないの?

私も昔、違いがわかっていませんでした。

特に市街地や南の方などに住んでいるとどちらも見る機会が少ないので違いを気にしていなかった人も多いのではないでしょうか。

違いは絵で写真で見たほうが早いかと思います。

↓霜

霜

 

↓霜柱

霜柱
霜柱

端的に説明すれば

「霜は水蒸気が冷えて葉っぱなど物の表面につくこと」

「霜柱は地中の部位分が表面付近で凍って柱のようになること」

です。

小学生が地面をザクザクするのは霜柱の方ですね。

霜は植物などの表面につくので白くてキラキラしてきれいではありますが、季節外れだと農作物に被害が出ることもあります。

「地面にできる氷の柱(霜柱)」と「表面に出来るキラキラした氷の粒(霜)」

言葉は似ていますが、違いがわかれば見分けるのは簡単ですね。

霜のでき方と気温の目安は?

霜はここまでに「気温が下がって物の表面に水蒸気が氷となって付着することと」と書きました。

気温が下がれば霜がおりることはわかりますが、どれぐらい気温が下がると霜はおりるのでしょう?

「氷だから0℃で霜はおりるんじゃない?」

と思いますよね?

半分あたりです。

確かに、物の表面が0℃ぐらいになると付着する水蒸気が氷となります。

ですが、気温を基準にすると話が少し違います。

気象庁の観測機器についてによると、気温は1.5m付近で測ることになっています。

ほぼ、人の顔ぐらいの高さです。

一般的に霜がおりるのは地表付近のもの。

1.5mぐらいの高さの差がありますね。

この差で温度も少し変わってきます。

霜がおりるような冬の晴れた日だと、地表のほうが気温は低くなります。

具体的には気温(1.5m)が2〜3℃だと、地表付近の温度が0℃ぐらいになり霜がおりると言われています。

といっても、霜がおりるかどうかは気温だけではきまりません。

風がふくと、地表付近の冷たい空気とその少し上の空気がかき混ぜられなかなか地表付近の気温が0℃まで下がりません。

そのため、霜がおりるには風が弱いことが条件となります。

霜を予想する霜注意報

素人が霜を予想するのは個人では簡単ではありません。

最近では気温の予想も細かく発表されていますので、最低気温を見ておけばわからなくもないですが。

一つの目安として、気象庁の霜注意報というものがあります。

広い範囲に発表されるのでピンポイントの予想とはいきませんが、ある程度参考にはなると思います。

霜注意報は、気象庁のHPで確認ができます。

霜柱のでき方は?

霜柱も条件は霜が発生するときと概ね同じですが、個人的な経験では霜より気温がさらに2℃〜3℃低くないとできません。

理由は発生メカニズムを考えればわかります。

霜柱は

①地表付近が凍る(氷が出来る)

②地表にできた氷に向かって地中から水が上がってくる(毛細管現象)

③地中から上がってきた水も凍る。

の3ステップで発生します。

霜の場合は地表付近に氷が発生する気温となれば良かったのですが

霜柱となると地中から染み出した水まで氷にするぶん気温が低くないといけません。

地中は気温が1年を通じて変動が少ないので、冬だと地中は温かいことになります。

その温かいところにあった水を凍らせるほど気温が低くないといけないわけです。

また、②で毛細管現象によって水が地中から染み出してくるわけですが、それに適した土というものがあります。

柔らかくて、適度に水分をもっている土が霜柱が発生しやすい土と言われています。

思い起こしても、砂場で霜柱とか見たことないですよね?

ちゃんと条件があるんですね。