【世界一当たる台風進路予想】ECMWFの台風進路を見よう
「一番当たる台風情報はどこ?」「世界の台風進路予想図を最新で見たい」という方へ、先に結論です。
台風の進路予想の成績がいちばん良いとされているのは、ヨーロッパの ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)です。これは気象庁が公表している、世界の予報機関の成績の比較から読み取れます。
このページでは、ECMWF・アメリカの GFS・気象庁の台風進路予想を、いますぐ見る方法と、予想図の見方をまとめます。
※ 避難などの防災の判断には、必ず気象庁の台風情報を使ってください。海外のモデルは「別の計算ではどうなっているか」を知るための参考です。
最新の台風進路予想図を、いますぐ見る(3つの方法)
1. 日本語で見比べる:ECMWF・GFS の計算と気象庁の台風予報
海外のモデルは英語のページが多く、気象庁の予報と時刻をそろえて見比べるのは手間がかかります。そこで、3つを同じ時刻で並べたページを作りました。
→ 台風の進路予想をくらべる:ヨーロッパ(ECMWF)・アメリカ(GFS)のモデルと気象庁の台風予報
- いま発表されている台風ごとに、気象庁の台風予報と、ECMWF・GFS が計算している中心の位置を同じ時刻で比較
- まだ台風になっていない「候補」(台風のたまご)も地図つきで表示
- 毎時更新・日本語・登録なし
雨雲と気圧の動きを地図で見たいときは、ECMWF・GFS の2週間天気図(比較ビューワー)が便利です。2つのモデルを左右に並べたり、重ねて切り替えたりできます。
2. ECMWF 公式の台風進路予想(英語)
ECMWF の台風進路予想(Latest tropical cyclones forecast)は、このリンクから直接開けます。英語のページですが、台風を選ぶだけで進路の予想図が出ます。図の見方は下で説明します。
3. 動く地図で見る(Windy)
下の地図は、ECMWF の計算(高解像度モデル)を動かして見られるものです。台風があるときは、渦の動きを時間を進めて追えます。
一番当たる台風進路予想はどこ?世界の予報機関を比べる
日本で目にする台風の進路予想図は、ほとんどが気象庁のものです。
.png)
ただ、台風の進路を予想しているのは日本だけではありません。韓国や中国などアジアの国々のほか、アメリカやヨーロッパの予報機関も、それぞれ計算しています。
では、どこが一番当たるのでしょうか。下の図は、気象庁が公開している資料から抜き出したもので、世界の予報機関の「進路予想の誤差」を比べています。

線が下にあるほど誤差が小さく、成績が良いことを表します。
- ECMWF(ヨーロッパ):いちばん下を進んでいて、誤差が最も小さい
- NCEP(アメリカ):アメリカ海洋大気庁(NOAA)の機関。GFS というモデルを動かしている
- UKMO(イギリス):イギリス気象局。こちらも成績が良い
- 気象庁(日本):この図では4番手あたり
つまり、長い目で見た成績では、ECMWF の台風進路予想が一番当たると言えます。
ただし、これは何年分もの平均の話です。台風ひとつひとつで見れば、ECMWF が外して気象庁や GFS が当たることもあります。1つのモデルだけを信じるより、いくつかを見比べて「そろっているか・分かれているか」を見るのが、上手な使い方です。
※ 図は記事を書いた当時の資料です。新しい年の成績は、気象庁の「数値予報」に関する資料で確かめられます。
ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)とは
ECMWF は European Centre for Medium-Range Weather Forecasts の略で、日本語では「ヨーロッパ中期予報センター」と呼ばれます。ヨーロッパの国々が協力して運営している気象機関です。
「中期」というのは、気象では3日先から1〜2週間先ぐらいまでの予報のことです。
ECMWF は、ヨーロッパの国々がお金と人を出し合って、数日先から数か月先までの予想を研究し、コンピューターの計算結果を発表している機関です。
参加しているのは、イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・スペイン・スイスなど、ヨーロッパの主な国々です。多くの国が協力することで、優秀な研究者と大きな計算機をそろえています。「ECMWF の研究は日本の10年先を行っている」と言われることもあるほどです。
ECMWF の天気図そのものの見方は、ECMWF の天気図の見方を解説した記事にまとめています。
ECMWF の台風進路予想図の見方
.png)
左の地図:色は「その場所を台風が通る可能性」
気象庁の進路予想図は、予報円で「中心が入る範囲」を表します。ECMWF の図は、台風が通る可能性の高さごとに色を分けて表示します。色の濃い帯の中心が、いちばん可能性の高いコースです。
これは「アンサンブル予報」といって、条件を少しずつ変えた計算を何十回も行い、そのばらつきから可能性を出す方法です。帯が細ければ予想がそろっていて、太く広がっていれば、まだ定まっていないと読めます。
右のグラフ:中心気圧と風速の予想の幅
右側には、台風の中心気圧と風速の予想が出ています。棒のように見えるのは「箱ひげ図」で、「ここからここまでの範囲が考えられます」という幅を表しています。箱が短いほど、予想がそろっているということです。
ECMWF 公式サイトで台風進路予想にたどり着く手順
ECMWF のトップページから台風進路予想まで進むのは、少し手間がかかります(とくにスマホでは大変です)。直接のリンクをブックマークしておくのがいちばん早いですが、手順も紹介しておきます。
※ 画面は記事を書いた当時のものです。いまは配置が変わっていることがあります。
手順1:Forecasts(予想)を選ぶ
ECMWF のトップページは英語です。日本語は用意されていません。予想を見るときは Forecasts をクリックします。

手順2:Charts(図)を選ぶ
次に Charts をクリックします。Charts は Weather Charts(天気図)の略で、進路予想図もここに入っています。

手順3:Tropical Cyclones(台風)を選ぶ
図の一覧が出てきます。鍵のマークが付いたものは、パスワードが必要で見られません。ここで、台風を意味する Tropical Cyclones を選びます。

手順4:最新の台風予想を選ぶ
2つの選択肢が出ます。上の「Latest tropical cyclones forecast」が、最新の台風進路予想です。

手順5:見たい台風を選ぶ
最後に、いま活動している台風の中から、見たい台風を選びます。

これで、上で説明した進路予想図が表示されます。まとめると「Forecasts → Charts → Tropical Cyclones → Latest tropical cyclones forecast → 台風を選ぶ」です。
天気図でも台風の動きは追える(ECMWF と GFS を見比べる)
ECMWF の予想は、台風専用の進路予想図だけではありません。ふだんの天気予報に使う天気図の予想(高解像度予想)もあります。

この図で低気圧(台風)の動きを追えば、進路予想図と同じように台風の動きを読むことができます。ただし、高解像度予想は、最初に紹介した台風進路予想(アンサンブル予報)とは別の計算なので、結果が少し違うことがあります。この2つを見比べて進路を考えるのが、プロも行っている方法です。
日本語で、ECMWF とアメリカの GFS を並べて見たいときは、次のページをどうぞ。
- ECMWF・GFS の2週間天気図(比較ビューワー):雨雲と気圧の動きを、2つのモデルで並べて再生
- 台風の進路予想をくらべる:気象庁の台風予報と、ECMWF・GFS の計算を同じ時刻で比較
- 都道府県別・2週間の雨と気温の予想:台風が近づく時期の雨の見込みを、県ごとの表で確認
GFS で16日先まで見る方法は、GFS の16日先までの天気図を紹介した記事にまとめています。
よくある質問
一番当たる台風情報はどこですか?
進路予想の成績を長い目で比べると、ECMWF(ヨーロッパ)がいちばん良いとされています。ただし、台風ごと・計算の回ごとに当たり外れはあります。日本で防災に使う情報は、警報や避難の情報とつながっている気象庁の台風情報です。
ECMWF と GFS は、どちらが当たりますか?
平均の成績は ECMWF のほうが良いとされています。一方、アメリカの GFS は16日先まで計算が公開されていて、先の傾向を早めに知るのに向いています。2つがそろっていれば確からしさは高く、分かれていれば「まだ定まっていない」と考えるのがよい使い方です。
台風の進路予想は、何日先まで信用できますか?
気象庁の台風予報は5日先までです。モデルの計算はもっと先まで出ますが、先になるほど誤差は大きくなります。とくに、まだ発生していない台風(台風のたまご)は、計算の回ごとに出たり消えたりします。何回か続けて同じように出ているかを見てください。
ヨーロッパの台風進路予想は、日本語で見られますか?
ECMWF の公式ページは英語だけです。日本語で見たいときは、台風の進路予想をくらべるページで、気象庁の予報と並べて確認できます。
まとめ
- 台風の進路予想の成績がいちばん良いとされているのは、ヨーロッパの ECMWF
- ただし毎回当たるわけではないので、ECMWF・GFS・気象庁を見比べるのがおすすめ
- 日本語で見比べるなら 台風の進路予想をくらべるページ、公式の図なら ECMWF の台風進路予想
- 防災の判断は、気象庁の台風情報で
台風の季節が終わったあとは、雪と寒波の2週間予想(都道府県別)もどうぞ。







ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません