半年先までの天気予報!長期予報の見方は?

2019年10月1日

長期予報って何?役に立つの?

あなたは、1か月予報、3か月予報、6か月予報って聞いたことありますか?

発表の日は「今年の夏は暑い」とか「今年の冬は寒い」とかニュースになったりします。

おぉ!半年先まで天気予報わかるんだ!じゃあ、来月の天気予報知りたい!予定がある日は晴れなの?雨なの?

そう考えると思いますが、10日より先の天気予報は、よく分かりません。

「ん?じゃあ役に立たないじゃない。」

そう思いますが、役に立つこともあるんです。

話はそれますが、どうしても(10日以上先の)来月の予定がある日の天気が知りたいというなら

AccuWeatherを使えば45日以上先の天気がわかります。

でも、分かるというだけで当たるかどうかは別の話。

私の調査(天気予報適中率ランキング)では、気象庁の天気予報は一番当たる天気予報でした。

それでも、1週間先の天気予報は下の図のように80%以下になります

例年だと、およそ70%になっています。これは、雨の有無の予想が当たったかどうかを調べた結果で「曇り」か「晴れ」かは関係ありません。予報に雨がついていて、その日に雨が降ったか、逆に雨の予報が無い時に雨が降らなかったどうかを調べた結果です。

晴れや曇りを関係なく、雨の有無の予想でも1週間先になると70%しか当たらないのです。

これは、どこの予報をとっても大きな差はありません(天気予報適中率ランキング参照)。

この70%という数字、ポイントなので覚えておいて下さい

週間天気予報の成績
週間天気予報の成績 気象庁のHPとり抜粋

天気は、地域と季節によって傾向があります。

冬の東京なら雨の日はかなり少なくなります。

梅雨の季節なら、雨が多くなります。

あなたも、なんとなくわかりますよね?

例えば、東京のゴールデンウイーク期間(5月)を例にとりますが、雨の降るはだいたい30%ぐらいです。

言いかえると70%は雨が降りません

あれ?70%?

そう、週間天気予報の精度と、天気の出現率がだいたい一緒になるのが1週間なのです。

東京の天気出現率
東京の天気出現率(東京管区気象台より)

最近はちょっと週間天気予報の精度があたっがとはいってもせいぜい10日先が限界です。

納得できない人はAccuWeatherを使って調べてみてください。

2週間先の雨の予想なんて当たらないのもです。

気温だけなら2週間先までどうにかわかる

気象庁は最近、2週間天気予報というものを開始しました。

2週間気温
2週間気温

「2週間先の天気予報は当たらないんじゃなかったの!?」

と聞かれれば

「2週間先の予報が難しいのは雨の予報で、気温であればどうにか分かります

と、答えておきましょう。

間違いのない天気予報で、寒くなる日というのはほぼ確実に当たるという内容で記事にしました。

天気予報には難しいものと、簡単なものがあります。

雨は、狭い範囲で降ることもあり、隣町であれば天気が違うこともあるぐらいデリケートなもの。

気温は、広い範囲で上がり下がりをするのである程度当たります。

言いかえると雨の予報は難しいが気温は当たりやすいのです

だから2週間先まで、どうにか予想を発表してます。

どうにか・・・というのは、表を見たらわかると思いますが2週間先になると、5日間を平均しています。

低気圧や高気圧の遅れ進みを考慮して5日間の平均をとってます。

ううん、もやっとする。ハッキリしない・・・そう感じますが

平均をとるというのは、大外しをしないために大切なことのなのです。

長期予報は平均的な気温がわかる!

10日より先の雨の予報は当たらない。

気温であれば2週間先まで・・・じゃあ、長期予報は何するの?

って話になりますが、来週は暑い!とか来月は寒い!とか平均的な予想をします。

「今年の夏は冷夏となるでしょう」というような話です。

「役に立つの?」

と聞かれれば

「役に立つ人もいます!」

と答えましょう。

例えば、洋服や食料品の仕入れをする人には

「暑いなら多めに材料を仕入れておこう」

「冷夏なら夏物を減らして秋物を早めに・・・」

など、先取りして商品管理をすることができます。

季節予報はそうやって使うものなのです。

長期予報を見てみる

はい、実際にみてみましょう。

1か月予報の内容

長期予報の例
長期予報の例

見てわかることは

【気温】高い、平年並み、低い のそれぞれの確率(気温だけは、雨より少し精度が高いので週別に予想がある)

【雨】多い、平年並み、少ない のそれぞれの確率

【日照】多い、平年並み、少ない のそれぞれの確率

【天気の経過】本文中にありますが、「平年と同様」「平年より曇りや雨の日が多い」「平年に比べて晴れの日が多い」

それぐらいです。

ここまで断りなく使ってきましたが「気温が高い」とか「降水量が多い」とか言われて

「どれぐらい?」

と、思ったりしませんでしたか?

高い(低い)、多い(少ない)というのは平年と比べてという言葉が省略されています。

夏であれば「平年の夏より気温が高い(低い)」「平年の夏より降水量が多い(少ない)」という意味になります。

平年よりとの比較には以下の決まりがあります。

  • 平年は1981年から2010年の30年間
  • 「高い」はその30年の中で上位10位まで。
  • 「低い」は同様に下位10位まで。
  • 「平年並み」は真ん中の10位まで
  • 平年値は10年ごとに直近の30年に更新される

なので、去年と比べて暑いかどうかや平均で何度になるという予報はありません。

更に言えば、温暖化の影響で気温は年々高くなっているので、「平年と比べて気温が高い」という予報が出やすくなっています。

どうして知っているかって?

解説資料に書いているからです。

解説資料とはその名の通り、解説をしている資料です。

原因を知りたい人や細かなデータが必要な人には意味がありますが、普通に使う分には必要が無いので分けられています。

 

1か月予報解説資料
1か月予報解説資料

3か月予報

3か月予報を見てみますが、ほとんど1か月予報と内容は同じです。

1か月予報との違いは

  • 月ごとの予報になっている
  • 日照時間の予想が無い

というぐらいでしょうか。

3か月予報
3か月予報

もちろん、3か月予報解説資料もありますが、内容はかなり専門的になっています。

3か月予報解説資料

3か月予報解説資料 気象庁HPより抜粋3か月も先の話になってくると、海水温度の与える影響が大くなってきます。更に、気まぐれで変化の大きい大気の流れより、緩やかに変化する海水温の方が予想が当たりやすいため、そこからの影響を予想が大きく反映されます。

やや専門的な話ですが、全て気象庁HPに記載されていますので、そのマニアックぶりには敬服の極みです。

6か月予報(暖候期予報、寒候期予報)

寒候期予報、暖候期予報、それぞれ年に1回しか発表されません。

今年の冬は寒いかな?

今年の夏は暑いかな?

というそれだけの予報です。

気温と降水量の予報がありますが3か月予報と大きく差はありません。

また、年に1回の予報なので、3か月予報が予報対象期間に追いつくとHPから消えてしまいます。

なんとも寂しい予報ですね。