世界一当たる天気予報ECMWFの天気予報の見方

2020年2月23日

天気予報、当たってますか?

外れてますか?

今日は日本の発表している天気予報ではありません。

世界一当たる天気予報を出しているヨーロッパ中長期予報センター(European Centre for Medium-Range Weather Forecasts)の天気予報の見方を紹介します。

ECMWFは現在、世界の天気予報の中で頭一つとびぬけています。

普段の天気予報を見るのはもちろんですが、台風進路などもあるので防災情報の先取りにも使えます。

また、天気図も10日先まであるので先の予定を立てるときも使えます。

↓そして、そのECMWFの天気予報です。

ECMWFとは?

ECMWFは、ヨーロッパ中長期予報センター(European Centre for Medium-Range Weather Forecasts)のことです。

名前の通り、ヨーロッパの気象機関です。

気象の世界での話ですが

中期といえば3日先から週間天気ぐらいのことを指します。最近では10日2週間もこのあたりの分類になることがあります。

長期といえば、2週間から半年ぐらいでしょうか。

WMO(世界気象機関)の厳密な定義ではありませんが、だいたいそれぐらいです。

年単位になってくると、気候変動の分野なので予想ではありますが、ちょっと毛色が変わってきます。

要はECMWFは、3日先から半年先までの予想について、ヨーロッパで協力して研究している機関ということです。

ヨーロッパといっても色々な国がありますが、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ギリシャ、スイス、スペイン等など

18カ国の協力体制となっています。

それだけの国が協力すれば、優秀な研究員も確保できるでしょうし、予算的にも1カ国での研究より大量に割り当てることができます。その辺はヨーロッパの上手いやり方ですね。

天気予報は、普段の生活で使われるのはもちろんですが、軍事にも絡んできます。

戦時中は天気予報の国民への発表が取りやめられました。

敵国に、自国の天気の情報が洩れてはいけないからです。

元寇と天気の関係は有名ですが、原爆の投下場所も天気に左右されたと聞きます。

天気予報は、防災だけではなく軍事とも絡んでいるので共同研究は意外と進んでいないのではないかと思っています。

誤解がないように言いますが、協力はするんですよ。ただ、いつでも、自国だけの体制に移行できるぐらいの程度の協力関係のまま研究しかしないということです。

また、短期予報は自国の防災業務と直結します。そこは、自国の責任の上で行いたいはず。

よって、ヨーロッパでは中長期予報だけ協力して研究しているのではないかと考えています。

ECMWFの天気予報は、当たる天気予報なのかって?

グラフを見てください。(気象庁HPより抜粋)

世界のトップ4ではあるのでしょうが、その中で日本は4位。

ECMWFは当然のように常に1位です。

世界の天気予報成績

こうやって見ると、ECMWFは日本より10年進んでいると言っても言い過ぎではないというか、10年?15年?と心配したくなるレベルです。

日本も頑張ってはいるのですが、上記資料の続きでは日本は研究員の不足が理由と記載されています。

実際に、日本では、1人で研究するところをECMWFは5人で研究すると聞いたことがあります。

今回紹介するのは、この世界一当たる天気予報をだしているECMWFの中期予報の分野についてです。

ECMWFのホームページをつかった予想資料の見方

ECMWFのホームページはもちろん英語で書かれていますが、別に問題ありません。

特別なECMWFの日本付近へのリンクを用意しました。

———パソコンの話です。とばしてOKです。————————

普通にリンクをたどってからブックマークすると、どうしてもURLに日付情報が入ってしまいます。

元:https://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue/medium-mslp-wind850?facets=Range,Medium%20(15%20days)&time=2019070612,0,2019070612&projection=classical_eastern_asia

URLにおいて?より後は引数として扱われます。

元のURLでは、&time=2019070612,0,2019070612 と時間情報が入っているのでそれを消しています。

後:https://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue/medium-mslp-wind850?facets=Range,Medium%20(15%20days)&projection=classical_eastern_asia

そうすると、あとは、ECMWFのHP側でいいように解釈して(修正して)最新の時刻に修正してくれるというわけです。

なので、URLにブックマークするなら、このページから、特別なECMWFの日本付近へのリンクのリンク先を登録するとよいと思います。

飛んでからブックマークしても、しばらく表示されるデータが、ブックマークした日のままになってしまうので。

———パソコンの話おしまい————————

リンクの先は下のようなページになっていると思います。

ECMWFのページ説明

ECMWFの予想で確認すること

画面上の時間ですがすべてUTCで表示されます。

UTCは国際標準時で、日本時間+9時間です。

00UTC=日本時間で9時。

12UTC=日本時間で21時。

日中に表示すると、BaseTime(基本時間)が00UTCで予想時間が短いことがありますが、そういった場合はBaseTimeを一つ戻してもらえれば予想時間が伸びます。

00UTCで見たい日の天気図をみれるならそれでも問題ありません。計算が終わってないだけですね。

早朝に12UTCも同じ事が起こっていると思いますが、その時間開かないので・・・。

無事にFT240(予想時間240時間)、BaseTime+10日まで表示されていることを確認してください。

ECMWFの予想でわかること

じつは、この天気図には、雨の予想がありません。

雨の予想を知りたい場合は、下で紹介する方法を見てください。

この天気図からわかるのは低気圧の位置と風の予想です。

「それだけ?」といいたいかもしれませんがそれだけでも日本の天気図より正確な位置がわかると天気の予想も変わってきます。

また、風については、地上付近の影響を受けない、上空約1500m付近の風になっています。

そのまま、ここの数字を信じてはいけません。

ちょっと、初心者向けでなかったですね。

でも、台風の位置などはこれが非常に参考になると思います。

また、低気圧の位置次第で予定を変えようという人には貴重な情報となると思います。

ECMWFの予想を見るならwindy.com

ECMWFのページを見るのも天気図が見られて便利ですが、ECMWFの天気図に予報までつけて見せてくれるのが

Windy.comのページです。

リンクさきはとてもオシャレな見てて飽きない素敵なページが待っています。

windycom

 

予想に使うのは、アメリカのGFSでも悪くはないのですが、せっかくですから世界で一番の天気予報であるECMWFを使います。

あとは、左上の天気をクリックすると

windycomの予想

ご覧のように3時間ごとの天気が表示されます。

3時間ごとの天気だけではありません。

風向きや温度まで。

驚きです。

もう、お気に入り登録決定ですね。

windyのアプリでECMWFの天気予報を見よう

windyは天気アプリにもなっています

表示もきれいなアプリなので鑑賞するだけでも楽しいという特典付きの天気アプリです。

しかも、ECMWFの天気アプリなので精度よく当たるでしょう。

appGooglePlay

 

があるので、どちらでも利用できます。

もちろん、アプリが嫌なら、ブラウザからwindy.comを見ても問題ありませんが。

アプリ版では、表示の設定(ktでなくm/s)もできて便利ですよ。

釣りなどのレジャーに最適風や波の予想が、しかも、10日先までみれてしまう

このwindyの素晴らしいところは、気温、風、波といったレジャーに必要な情報が10日先まで高精度で見れることです。

なかなか日本の天気予報ではこの精度では難しいでしょう。

ECMWFの場合、9㎞四方を1つの格子として数値予報計算しているので、かなり詳細に分かります。

日本のモデルの2倍以上細かい計算になります。(計算資源は8倍以上になると思いますが、お疲れ様ですECMWF様。)

釣りの予定、マリンスポーツの予定、外のレジャーの予定を立てるにはwindyが最高の助けになりますね。

 

windyの予想については、ちょっと注意!日本の予報が有利な場合も!

ECMWFの作る天気図は世界一。これは真実です。

しかし、日本の国内で発表される天気予報には、この天気図に一工夫しています。

国の機関が作る、資料、これに地域特性を加味して発表するのが普段我々が見ている天気予報です。

Windy.comの予報は、この、1工夫が日本の天気予報に対しては甘い気もします。

この、1工夫は、国の機関(気象庁やECMWF)がスーパーコンピューターで計算した結果をそのまま天気予報として発表するのではなく

スーパーコンピューターの計算のくせや、地域ごとのクセを統計的手法や人工知能のような補正、人のパターン認識など

各社の工夫を加えて天気予報としています。

そうすることで精度の高い、より当たる天気予報として発表しています。

私の調査、当たる天気予報ランキングでは、天気予報の、元の資料が同じ(気象庁の作成した資料)はずなのに差がついています。

差がついている理由は、天気図など天気予報の元のデータに加える調整、修正が少しづつ違うからです。

ウェザーニューズの天気予報も気象庁の天気予報も、気象協会の天気予報も、Yahoo天気の天気予報も

みんな、スーパーコンピューターの計算そたもとの予報の資料に多少の修正をして発表しています。

windy.comは、元の資料は世界一かもしれませんが、最後の天気予報への仕上げ方ですこし失敗している部分があるように私には見えます。

専門的ないいかたをすれば、ECMWFのモデル計算そのままで、補正なしで使っていそう・・・という訳です。

一工夫すればもっと当たるのに・・・と残念でしょうがありません。

元がいいから、それなにり参考になると思いますが。