【中学生でもわかる】予備知識ゼロ!予報ができる天気図の見方~地上と500hPa編~
天気に興味あるけど、天気図の見方って難しいんじゃな?
気象予報士にチャレンジしてみたいけど天気図の見方の基本が知りたい。
仕事に関係するので天気図の読み方を知りたい。
そんな人達のために簡単な天気図の見方を紹介します。
書籍でもなんでもないので、硬い説明をぬかして(そういうのは必要になったときに理解するとして)実践的な部分から入って全体像を理解出来たらと考えています。
天気図の種類
多分、天気図と言われてそうそうするのは、下のようなものだと思います。
これも、天気図ではあるのです、この天気図をいくらにらんでも天気予報はできません。
私は小学生のときにこの天気図の載った新聞と、そこに書かれている天気予報を見比べて
うぅぅ・・・ん、わからん、前線も低気圧もないのに雨なんだ!?・・・などと考えていました。
前線がある、低気圧がある、そいうときに雨が降るのは分かっていました。
そうでないときも雨が降る場合があります。
そういう疑問を下の地上天気図は解決してくれません。
天気予報で使われるのは、下のような、数値予報天気図です。
これを初めて見たとき、「こういうのがあるのか!」と納得した事を覚えています。
地上と500hPa
天気図の入手先
まずは、天気図の入手先です。
普通の地上天気図天気図は簡単に見れますが、数値予報天気図はなかなか見ることができません。
資料自体は、日本では気象庁の天気図しかないのでどこで入手しても一緒ですが好みもあると思いますのでいくつか紹介します。
気象庁の数値予報天気図のページ
昔は気象庁HPでは見れなかったんですが、最近は充実して数値予報天気図ものも掲載されています。
天気図は、世界共通なので、時刻も世界共通の、協定世界時(UTC)を使っています
日本標準時(JST)は、協定世界時(UTC)+9時間 です。
00UTCは09時JSTですね。
12UTCは21時JSTですね。
見やすく整理されているのは過去の天気図表示ページ(kaku作)
手前味噌で申し訳ないのですが、過去の天気図表示ページには2021年以降の天気図を保存しています。地上の天気図だけではなく、高層実況や気象予報士試験でよく使用される、中層の500hPaや700hPaの天気図(渦度や温度、湿数など)の高層観測や数値予報天気図が保存されています。
↓こんな感じのページで見やすくまとめていますので使ってみてください。
昔から有名なのがHBC
HBCは北海道のテレビ局なのですが、昔からここの天気図は有名です。
多分、インターネットで最初に無料で天気図公開を始めたのがHBCだと思います。
インターネットの広がり始めのWindows95や98の時代から天気図が入手できたと思います。
老舗ですね。
2週間まえのデータまで見ることができるので「あの日の天気図見てみたい」ってときに便利です。
地上天気図(数値予報天気図)の見方
やっと本題です。
この左の天気図の見方です。
これで、だいたいわかります。
この天気図をみて9割わかります!
言いすぎですか?
で、何がわかるかというと
雨の量が分かります。
天気図の下に PTECIP(MM)(00-12)と書いています。
意味は、00UTC(9時)から12UTC(21時)までのPRECIPITATION(降水量)という意味です。
これは、数値予報コンピューターさらに言えば、全球モデルという日本の数値予報計算モデルが計算した結果です。
数値予報計算モデルは、気象予報士の問題にもよく出題されますね。私の勉強した時より今はさらに増えてますね。
この、左の天気図で降水量が分かります!
単純にみれば、この点線がかかっていれば雨が降る。
この点線がなければ雨は降らないということになります。
簡単じゃないですか?
1時間ごとの雨量を知りたいなら天気図を見るのではなく直接データを見よう
誰も教えてくれない天気図の見方で紹介していますが、GPV気象予報やSWC天気では1時間ごとの雨の様子が分かります。
なので、無理して天気図を見なくても、だいたいの状況を知りたいだけならGPV気象予報やSWC天気でことは足ります。
ただ、天気図を読めるようになると、イメージが沸くようになって日々の天気がよくわかりようになります。
「今日は暑くなるけどカラッとした暑さだなぁ」
「曇りだけど、雨が降る曇りではないなぁ」
など、いろんなことが分かります。
風の向きと強さが分かる
地上の天気図なので、実践は等圧線です。
その等圧線に、概ね沿って風は流れます。
高気圧は、時計回り、低気圧は半時計回り。
矢羽根も書いてあるので風向きはそのまま読めますね。
風速(風の強さ)は、等圧線が混んでいるほと強くなります。
等圧線が混んでいる=強風
等圧線の間隔が広い=弱風
です。
上の図では、北海道を除いて、圧線がないですね。
こういう場合は、等圧線の間隔はかなり広いので、風もかなり弱いです。
天気予報で使う風について、
南の海からくる風は湿った空気を運んできて、雨、時には大雨をもたらせます。
局地的な南風ならいいのですが、太平洋高気圧を回ってきた南よりの風は非常に湿っています。
慣れてきたらそういったことも考えてみましょう。
500hPaは気圧の谷をおいかけよう
続いて、右の500hPaの天気図です。
教科書には、大気の中層で代表的な高度と書かれています。
500hPaはだいたい5㎞です。
中層の分類にはなりますが、結構上のほうのイメージです。
500hPaの天気図に書かれている実践は等高度になります。
等圧線とは違うので注意してください。
500hPaになる高度を表しています。
線が下にくぼんているところ(線を引いてみました)が気圧の谷です。
英語でトラフと呼んだりします。
トラフは偏西風に流されて、東へ進みます。
12時間でだいたい5度ぐらい進みます。
このトラフが進んでくると、その前面で天気を崩すはたらきをします。
が、トラフが通っても必ず天気が崩れるとは限りません。
難しいですね。
最初のうちは、地上の天気をメインで私は見ていました。それで、趣味の天気予報をしてもそこそこ当たるんです。
500hPaのトラフについて、少し正確に説明します。
難しかったらとばしてもかましません。
トラフの接近(トラフの東側)は、2つの天気を崩す要因があります。
①暖かく湿った空気を500hPaで運ぶため、雲が広がる
②500hPaで暖かくなる=地上の気圧が=低気圧は発達。高気圧は勢いが無くなる。
③上昇流を生み出す働きがある(気圧の谷tの全面は、風が発散しているので上昇流が発生する)
という3つの理由がありあます。
なので、3つを打ち消すような
地上に強い高気圧があって、上空も乾燥しているような状況でトラフが接近しても高気圧の勢力が少し弱くなるぐらいで、天気に影響はありません。
その辺は700hPa棟も見ての判断となりますのでやや応用編です。
基本は、地上で低気圧があれば雨。トラフが近づけば雨の信頼度があがり、雨の量が増える可能性もある
という考え方でよいと思います。
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