【中学生でもわかる】予備知識ゼロ!予報ができる天気図の見方~850hPa編~

2019年8月19日

今回の天気図の見方は、第2回です。

第0回(GPV気象予報を見ると1時間ごとの雨がわかる)

第1回(地上と500hPaの天気図)

の続きです。

ちょっと専門的な感じになってきます。

左の500hPaから見てみましょう。

実線は500hPaの気温です。

上空なので、気温は低いです。

気温は季節によって変わるので何度だから寒いとか何度だから暑いとかそういうことはありません。

500hPaの気温について覚えておくことは恐らく3つです。

少なくとも、2つあればある程度分かります。

気温の谷(サーマルトラフ)

第1回目で気圧の谷について、話をしました。

気温が下に凹んでいる所が気温の谷です。

英語でかっこよくサーマルトラフと言いましょう!

気象の世界では、凹んでいたら谷です。

盛り上がっていたら尾根です。

北海道付近にあるのは、気温の谷です。

サーマルトラフです。

真ん中に C マークがついてますね。

これは、周りの空気より気温が低いことを意味します。

ColdeのCですね。

 

70085(解説入り)
70085(解説入り)

サーマルトラフが近づくと何が起こるのでしょうか?

上空に普段より冷たい空気が入ります。

冷たい空気=重い空気ですね。

冷たい水も重いから下にたまりますよね?

重たい空気が上空にくると・・・・落ちてきます。

重いから。

そうすると、かき混ぜられて対流が起きます。

上昇流ができるのです。

上昇流ができると雲が発生します。

不安定

しかも、500hPaは5㎞の高度なので、ここまで発達するとかなりの積乱雲です。

雷はなると思っていいでしょう。

ただ、どれぐらいの冷たい空気が上空にくると積乱雲が発生するかは、決まっていません。

地表付近の気温との兼ね合いです。

なので

サーマルトラフが接近→上空の気温が下がる→対流が起こりやすくなる(不安定といいます)→雷雲ができる可能性があるのでよーく検討しよう!

となります。

対流については、面的に見て考えるよりも、立体的に考えて予想をするのが一般的です。

だから、500hPaの天気図をみて寒気の状況だけをみて、天気予報はしません。

エマグラムの見方 を参考に温位や相当温位を学んで立体構造まで考えるとだいぶ予報が分かってくると思います。

 

雪の降る目安にもなる

これは、冬場の話ですが、500hPaの気温がおよそー30度ぐらいになると雨ではなく雪が降ります。

これも、地表付近の気温との兼ね合いになりますが、目安の一つです。

これは、簡単ですね。

700hPaの天気図の見方は気温ー露点温度

70085(解説入り)

これも左の図の話です。

縦線のハッチは、気温と露点温度の差が3度未満の所です。

ようは、3㎞付近で非常に湿っている所です。

さらにいえば、だいたい中ぐらいの高さの雲があるかないか判断できます。

雲には、下層(概ね2㎞未満)中層(2km~7km)と上層(7㎞以上)の3つの分類ができます。

下層雲と中層雲は日を遮り、全天を覆えば曇りとなります。

その、くもりの要因の一つの中層雲の位置が分かります。

図の場合は、九州、四国、関東の南のエリアが湿っています。

これは、梅雨前線に対応しています。

下の天気図と比べると、700hPaがだいたい梅雨前線の位置と同じだと分かりますね。

地上天気図
地上天気図

逆に、この気温と露点温度の差が大きいと乾燥しているということになります。

下層の雲が多くない限り晴れとなるでしょう。

850hpaの天気図の見方

さて、今回の最後に、右の図を説明します。

850hPaの気温と700hpaの上昇流です。

数字は700hpaの上昇流で、ようは、強い雨が降りやすいところです。

また、850hPaは低いところ(下層)の気温を表しています。

地上付近だと地表付近の気温の影響が大きいので、この高度にしていますが、最近の研究ではもう少し低い高度の気温を見たほうが良いともいわれています。

850hpaの気温は、下から上に盛り上がって、周囲より気温が高くなっているところが危険です。

大雨の可能性があります。

前線の位置を見つけることができます

850hpaの気温は、前線の位置を発見するのに役立つことがあります。

ことがあります・・・というのは、梅雨前線は少し気温だけからは解析しづらいので。

850hpaの等温線が2~3本くっついていて、しかも上昇流を伴っていれば、それは前線でしょう。

その前線が接近、通貨するタイミングで雨が降るでしょう。

また、前線通過時に雨の強度も強くなるでしょう(基本的な場合は)

850hpaの気温は、大気の下層の状況を見極めることができます。

そして、天気予報、とくに雨の状況を把握するために最も大切なのは大気の下層の状況です。

下層の気温が高いと、水分量も多くなり雨が降りやすくなります。降った場合の雨量も多くなります。

 

700hpaの上昇流も役に立つ

700hpaの上昇流が高い数値で、850hpaの気温が高い場合は雨量が増える可能性があります。

左の図の700hpaの湿り=雲 はわかりやすいですが、右の図はそれほど単純ではありません。

右の図の上昇流については、前線の活動が活発な部分に対応しています。

梅雨前線ならキンク(折れ曲がっている部分)、前線なら閉塞部分だったりします。

そういう、大雨が関係してくると右の図の出番が多いです。

上昇流が大きな値でなくても、温度線が混んでいる状況で、ハッチがかかっている部分なら普通の前線帯に対応します。

700hpaまで湿っていたらしっかりとした前線といえるでしょう。

70085(解説入り)

ちなみに、天気図が何を表しているかというと、下の部分に英語で書かれています。

なので、すべて暗記する必要はありません。

毎日みていたら自然と覚えてしまいますが。