世界一当たる台風の進路予想ならECMWF
台風の進路予想について、ECMWFの天気図を見るという方法は紹介されていますが、台風の進路予想の見方についてはあまり詳細に述べられたページもないのでここでまとめておきます。
ECMWFとは
ECMWFは、ヨーロッパ中期予報センター (European Centre for Medium-Range Weather Forecasts)のことです。
読んでわかると思いますが、ヨーロッパの気象機関です。
18カ国が参加しています。
何が有名かって言いますと、このECMWF、世界で一番当たる天気予報として有名です。
週間天気予報の天気図や、台風進路予想を見ていると、ズバット当ててくれます。
天気予報は
①気象観測で、データを収集
②スーパーコンピューターで計算、低気圧の位置や発達度合いが分かる。雨の分布もある程度わかる。
ーーーここまでは、国の機関の仕事、気象庁やECMWFの仕事ーーーー
③最後に、地域特性やモデルのくせを考えて、予報会社を修正
この②が、スーパーコンピューターの計算が異常によく当たるんです。
台風の進路予想をみていると、ECMWFの予想と日本やアメリカの台風予報を見比べた場合
最初はバラバラの予想をしていても、数日経ったら日本もアメリカもECMWFの予想に近づいていくことが良くあります。
それぐらい、ECMWFの天気図は当たるので各国が参考にしています。
18カ国が連合しているため、研究員が充実しています。
日本を含めたどの気象機関より、モデルの開発に充てられる人員が多いそうです。
日本では、1人でする研究を、ECMWFでは5人で研究・・・と考えたら、それは技術が進歩するのも理解できますね。
イギリス、フランス、ドイツ、その他北欧・・・これだけの国なら資金的にも充実していそうですね。
それは、当たる天気図が作られることでしょう。
台風の進路予想も精度は抜群です。
ECMWFの台風進路予想
さて、では見方のご紹介。
↓面倒くさい人は、これで見てもOKです。
入り口はこちらからが良いでしょう。
おそらく、下のようなページにたどり着くと思います。
当然、日本の機関ではないので、世界中の台風があります。
日本は「Region 04」=領域04 なので、「Region 04」となっている台風を選択します。
日本のこの図ではW33となっていますが、日本の台風◎◎号とは番号が違います。
期間ごとに認定の基準が違うのでどうしても番号は違ってきます。
基本的には台風のできた順番で番号をふっていきますが、台風と認定するかどうかの基準が違うので、微妙に順番が変わってきます。
台風が複数ある場合は、戻ることもできるので、とりあえず試しにクリックしてみましょう。
さて、台風の番号を選択すると進路予想へジャンプします。
これがECMWFの台風進路予想図
ページの内容について簡単に説明します。
①左半分の図が台風の進路予想です。このへんを通る確率が90% とか色分けをしています。
日本の予報円の中に入る確率70%・・・よりかっこよいですね。
精度が高いので先に行っても、予報のずれが少ないですね。流石です。
②右上の図が台風の勢力のカテゴリ予想です。
カテゴリといわれるとやや耳なじみがないかもしれませんが「強い」「非常に強い」といった勢力といえばわかりやすいでしょうか。
最も下のクラスTDだと、熱帯低気圧で台風未満の勢力になります。
TSだと台風、HR1は更にその上(強い台風とか天気図ではSTSと書かれてきますね)といった感じです。
③右側中段が台風の風速です。
kt表示なので注意が必要です。m/sにするためにはだいたい半分ですね。60kt→30m/s ちょっと大雑把ですか?制度を考慮するとこのぐらいで差し支えないと思います。
④右側下段が台風の中心気圧です。
気圧なので値が低い(図では下のほう)ほど、強い台風という予想になります。
ECMWFの予報は非常にあたるので参考になりますが、気象業務法の影響で、日本の会社が防災に用いる台風進路予想は気象庁のものです。
ウェザーニューズの台風進路予想も気象庁の台風進路予想
Yahoo‼天気・防災の台風進路予想も気象庁の台風進路予想です。
気象協会の運営するTENKIJPのの台風進路予想も気象庁の台風進路予想です。
アプリ版にしても同じです。
なので、ECMWFの台風進路予想をみるには、ECMWFの台風進路予想を直接見に行くことが一番です。
と、いうことで ECMWFの台風進路予想 をどうぞです。
ECMWFの台風進路予想は天気図からも
天気予報の資料には、2種類あります。「幅をもった確率予想との資料」と「一つの線になった、幅のない資料」
前の節で紹介したのが「ここ~ここ」と範囲を示しているようなものが「幅をもった確率予想との資料」です。
いくつものモデルで計算させて「台風のコースや勢力はここからここの間やろ?」って考え方です。
アンサンブルモデルと呼ばれ、中期以上だと精度が高い手法と呼ばれています。
また、進路予想についても、風速予想についても、真ん中に一本線がありますがこれが、「高解像度モデル」の予想です。
「緻密に計算したらこうなった!」といった感じでしょうか。
ECMWFのをみると、それぞれの日のECMWFの予想した台風の位置が確認できます。
天気図は、台風があってもなくても作成されますが、台風がある場合は、台風進路予想との比較にも使えます。
ECMWFの天気図は国内ではなかなか見れないので(日本では気象庁の天気図が表示されるので)、非常に参考になると思います。
なぜなら、よく当たるから・・・。
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