証明に使える!気象庁の観測した落雷データの見方
過去の落雷を調べる方法は、別の記事で紹介していますが、気象庁の雷観測データの見方については、サラリとしか説明していないので、ここでしっかり説明したいと思います。
半年程度昔の雷であれば、過去の雷データ検索で検索することもできます。
しかし、気象庁の雷観測データは場所によっては100年以上から観測を続けています。ここで紹介するのは、そういった気象庁の職員が目視で観測した雷の調べ方です。
気象庁の過去の雷観測データを見てみよう
気象庁の過去の雷データとは、①LIDENと呼ばれる機械で観測したデータと②人の目で観測したデータの2種類があります。ここで紹介するのは②の人の目で観測したデータの見方です。
人の観測したデータは①気象庁の過去の気象データ検索や②過去の観測データでみることができます。データは同じなので②の方が使いやすいと思います。
ポイントは2点ありまして、1つ目は「時間ごと」を選択すること。2つ目は「気象台のある地点を選択すること」です。1つ目は簡単です。2つ目は〇〇地方気象台の○○部分です。東京とか横浜とか名古屋とか大阪とか、仙台とか高松とか・・・だいたい県庁所在地を選んでおけばOKです。千葉県の銚子地方気象台や山口県の下関地方気象台など例外がありますが。
そうすると、下に記事というものが出てきます。
これが、大事です。
気象観測の記事
この、記事の部分に雷の観測の詳細が記入されています!
雷の記事の見方
雷の記事の記入方法はやや専門的な内容ですが、読み取ることはさほど難しいことではありません。
先ほどの例の内容ですが、下の図のような意味になっています。
最初の4桁の数字は時刻。小さい数字は0~2の3段階で弱、中、今日があります。
現象には雷電(ゴロゴロとした音と光)、雷光(ピカッという光)、雷鳴(ゴロゴロという音)の3種類があります。また、その雷が気象台からみてどの方向にあるか・・・ということも記されています。N:北、E:東、S:南、W:西 となります。それらを合わせてNE:北東、SW:南西などの方位を意味します。そして、距離は目視では分かりにくいので5~10km、10~20㎞のように範囲をもって観測しています。
記事の途中に、定時の観測が入っています。定時の観測は3時、6時、9時、12時、15時、18時、21時という風に3時間毎に行っています(稀に例外のある気象台があるようですが)。
そして、最後の4桁の数字が観測の終了時刻です。最初の4桁の数字から最後の4桁の数字まで、この例だと08:58~09:03が観測時刻ということになります。
ここで挙げた例では雷が1つだけの例でした。北でも南でも・・・という風に雷が複数の方向で鳴っている場合は、複数の行に記録が分かれています。
この記事欄は、雷はもちろんその他の気象現象まで記載されています。気象庁の記事欄の見方に詳細が紹介されているので、気になるところがあれば調べることができます。
雷がいつ落ちたか分からない場合
家やマンションの被害が、すぐにわかる場合は良いのですが、後になってから被害がわかることもあります。「あぁ、先月の雷かなぁ・・・」とかなり時間が経過してから被害がわかっても、何月何日だったのか簡単には思い出せないでしょう。そんな時、いつ雷が落ちたか調べる方法があります。
冒頭で半年程度昔の雷であれば、過去の雷データ検索で検索するということも紹介しましたが、一番昔迄さかのぼることが出来るのは気象庁の観測を見る方法なので、ここではその方法を紹介します。
気象庁の観測をみるので①気象庁の過去の気象データ検索や②過去の観測データでどちらでもOKです。
雷の記事を検索した時とほぼ同じで、ポイントは2点。1点目は「日ごと」を選択すること。2つ目は「気象台のある地点を選択すること」です。「日ごと」の観測データを選択すると、文字通りその日のデータが全て表示されます。
そこで、一番右の天気概況に「雷を伴う」という文字があればその日が落雷があったことがわかります。日にちがわかれば、そこへのリンクをたどるだけです。
丁度、下の図のような表示となりますが、17日に「雷を伴う」の文字がありますね。この日が雷があったことがわかります。リンク先の記事欄にはしっかりと雷に関する記事が記載されていました。
この、一番右の天気は、天気概況と呼ばれるものです。その日の天気の概ねの記録という意味ですね。
この天気概況を使った調べ方で注意したい点が、「時間の区切り」です。普通に午前と午後に分けるのではなく、生活時間ごとの「昼が6時から18時」と「夜が18時から翌日の6時まで」と日付をまたいだ区切りになっています。夜の天気概況のリンク先に雷の記載がない場合は翌日の天気概況をみると雷の観測記事を発見することができます。
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