雷の被害の防ぎ方と、被害を受けた時の上手な保証の受け方

2022年6月17日

雷の被害を完全に防ぐことはできません。地震と雷はどこで発生するかわからないすからね。完全に防げない以上、被害が起こった後にどうするか・・・や、被害を最小限に抑える方法を考えるのが一番良い考え方でしょう。ここでは、雷の被害を受けた場合の「保険の使い方」と、「家庭で出来る対応策」を紹介します

雷の被害の種類と例

落雷の被害と言われたら直接の落雷をイメージしそうですが、直撃しなくてもサージと呼ばれる誘導電流で被害が発生することもあるので、ケース毎に紹介します。

直撃の被害例

雷は直接落雷によって被害を発生させることもあります。住宅であれば直撃によって火災が発生することもあります。家の素材や防火対策の状況によりますが大きな被害が発生することもあります。特に周囲よりとびぬけて高い建物の場合落雷の可能性は高くなります。

落雷直撃の例
落雷直撃の例

こういう、規模の大きい被害の場合は、罹災証明を役所で発行してもらい、その後火災保険の請求をすることになります。普通に建築をする場合は、住宅保険に入っているはずなので、その保険が適当されます。

 



避雷針などがあれば、防げたかもしれませんが、なかなか避雷針を設置している家はないですよね。

雷被害の代表、サージとは?

雷の被害のほとんどは雷サージです。雷サージとは落雷によって発生する電流です。雷は電気の塊ですから、落雷で電気が流れるのは当然です。電柱を介して家に流れたり、近くの木から地面を介して流れることもあります。

落雷自体は、1点の狭い範囲なので、直撃するによる被害よりその周辺のサージによる被害に会う可能性の方が高くなります。サージにはいろいろ種類がありますが、結果として高電圧がかかり電流が流れることにより電化製品やコードの一部が焦げてしまいます。

もし雷の被害を受けたら

雷の被害にもいろいろあります。火災だったり、誘導電流による家電の故障だったり、コードが焦げてしまうこともあります。家電の故障なので1万円を超えることも多く、家自体の被害であれば数十万、数百万円になることもあるでしょう

忘れられている場合もありますが、雷の被害(直接の落雷だけでなく雷サージでも)を受けた場合は火災保険(住宅保険)が役に立ちます。火災保険は火災だけでなく、自然災害全般が保証の対象です。保証内容は契約時に決めるものですが、通常雷も保証されます。私も火災保険を契約していますが、私の場合はオプションで選択することができたのは浸水など水害の被害の補償ぐらいで、どの契約を選択しても雷は保証にはいっていました。

火災保険を使って一番驚いたのは、保証を使っても保険料が上がらないことです。「自動車保険のように来年の保険料が上がるんじゃない?」と心配になりますが、そんなことはありません!実際使ってみましたが、本当に損した点は1つもなし!「使ってよかった!」というのが実感です。
被害カ所が簡単に確定出来る場合は良いですが、配線や屋根の上など素人に難しい場合もあります。

そういった場合はプロに依頼するのも一つの手です。

 

雷の被害のの証明の流れ

  • 保険会社への連絡
    雷の被害の保証を受けるときは、保険会社に連絡することから始まります。(前提として保証内容に含まれているか確認しておくと良いと思いますが、確認も保険会社がしてくれます)電話、メール、webからの申し込みなどが考えられます。
  • 保険会社からの回答 
    保険会社からの電話かメールで連絡が来るのが一般的です。回答と一緒に、必要書類を郵送してくることもあります。
  • 必要書類の送付 状況が証明できる資料を送ります。家電であれがその写真、建物の場合は「罹災証明」が必要になる場合もあります。今はスマートフォンで写真が簡単に取れるので被害が判明した時点で写しておくと良いでしょう。また、振込口座などのも必要になります。証明書類を作成するときに、いつの雷なのか被害発生日は確実に必要になります。雷の発生日であれば、過去の雷データ検索などから調べることができます。雷発生日の調べ方が役にたつでしょう。また、見積もりで金額を確定させる必要もあります。

 

  • 保険料の支払い
    保証される金額が確定されたら、振込みです。銀行振込が一般的です。資料送付で指定した口座に振り込まれるはずです。

雷の被害の防ぎ方

外ですでに雷が発生している場合の身の守り方

雷は発達した積乱雲の下であればどこでも落ちます。近くに高く尖ったものがあれば、そちらの方が落ちやすいことは統計でも科学でも明らかですが、落ちやすいというだけで、必ずそこに落ちるわけではありません。建物の中の中など安全な場所に避難しましょう。安全な場所とは、鉄筋コンクリートなどの建物を想像しますが、車やバスも外にいるよりは安全です。逆に木の下や電柱の下は安全ではありません。気象庁の過去の雷被害調査では、木の下にいて誘導電流の被害に会ったと思われる事例もあります。木の真下ではなく、4m以上離れた場所に身をかがめるという安全確保の方法が紹介されています。

雷からの安全確保
雷からの安全確保

 

事前に雷の予想を知る方法

インターネットで情報が配信されている昨今、落雷の発生も事前に予見することができます。気象庁ではこれから1時間以内の雷の動きを予想する雷ナウキャストや現在発生している雷の様子を知ることが出来るページが用意されています。慣れれば使いこなせますが、案外操作に戸惑うこともあるので、私の管理しているページの雷予想雷観測データを使うのも良いと思います。雷に特化しているので見たまま直感的に使えると思います。

 

家庭内での被害の防ぎ方

家庭での雷の被害は、地面や電柱を伝わってくる誘導電流による被害がほとんどです。そのため、電源線を伝わってコードから家電に電流が流れて電化製品をショートさせます。場合によってコード自体を焦がすこともあります。被害が完全に防げるわけではありますが、電源プラグを工夫するだけで家電を守ることができます。


のように10口あるコードからまとめて家電を守る方法や


のように3口ぐらいのコードもあります。かなり安い・・・というか普通のものと値段は変わらないので延長コードを選ぶ場合はこういう雷ガードの機能が付いているものを選びましょう。

世の中には、落雷制御の避雷針も売っています。高額ですが、高価な家を守るためにいかがでしょうか。

 

これって雷の被害?

雷の被害、すぐにわかる場合は良いのですが、例えば1週間ぶりに電源を入れようとしたらパソコンに電源が入らない・・・などの場合は、雷の被害なのかはっきりと分かりません。基盤に焦げた跡などあれば可能性は高いですが、ハッキリとはわからないでしょう。

そんな時は、雷の発生日を調べる方法過去の雷検索で落雷の発生日を調べたらいいですね。心当たりの日に自宅の近くに落雷があれば、証明もできるでしょうし、保険も使えますね。