1番当たる天気予報について、1時間後と明日と週間天気予報では違うのでそれぞれ紹介します
気象予報士のKakuです。
天気ってどれぐらい当たっているの?
民間も天気予報を出していて、どの天気予報が一番信頼できるの?
という疑問について、調査しました。
前日に予想した、明日の1mm以上の雨の降る確率(降水確率)についての調査結果は『気象庁』が一番信頼出来て、次がyahoo!!天気でした。
天気予報が当たるとは?
天気予報の当たり、はずれは、予想通り雨が降ったかどうかで決まります。
雨が降らないと言ったのに雨が降った・・・はずれ。
確かにそうですが、もう少し一つ一つの言葉を正確にルールを決めて統計をしましょう。
雨が降ったとは?
例えば、「東京地方で雨だった」といった場合、東京の気象を観測しているアメダスという地点で雨が1㎜以上降ったということになります。
アメダスは聞いたことがありますか?
東京には10個のアメダスがあり、気温や雨、日照時間や風速、降雪量を図っています。
雨の観測だけなら1300か所で計測していて、日本では約17㎞mに一つある計算になります。
そして、その予報をした地域のアメダスで半分以上で1㎜以上の雨が降れば、雨となります。
1㎜ の雨とはイメージしにくいでしょうが、傘が必要になるレベルです。
アスファルトはしっかり濡れます。もどもとの土や道路の状態によりますが水たまりまではギリギリ出来ないぐらいです。
1時間後はXバンドレーダーが一番当たる
雨雲レーダーは知っていますか?
雨雲の動き、最近ではテレビで流してくれるのでよく目にすると思います。
下の図のようなものです。
この、雨雲レーダー、実は国内には2種類あるんです!
普段みるものは気象庁の雨雲レーダーで、Yahoo!天気でもウェザーニューズでも気象協会のtenki.jpでも情報として流しているのは気象庁の雨雲レーダーです。
でも、実は一番当たるのはXRAINという国土交通省の雨雲レーダーです。
XRAINは国土交通省の河川局が川の水位を計算する目的で設置した雨雲レーダーですが
Xバンドという細かな波長のレーダーや2重編波という最新の物体識別装置が設置してあり気象庁の雨雲レーダーの1歩先を行くレーダーです。
しかも、気象庁が5分ごとの更新であるのに対して1分ごとの更新です。
解像度も250mと細かいうえに、気象庁の雨雲レーダーが見逃す弱い雨ももれなくキャッチします。
1時間毎の天気を見るのであれば、天気予報よりXRAINをみて雨雲の動きを見た方が確実に天気の状況が分かります。
天気に詳しい人はみんなやっていてオススメしている方法です。
是非、1時間毎の当たる天気予報を探している場合はXRAINを活用してください。
明日の天気予報は気象庁が1番当たる
天気予報は民間の気象会社3社と気象庁で4種類の天気予報が国内の主流です。
ちなみに、しっかりと何パーセント天気予報があたるか統計があるのは
気象庁の明日予報ぐらいです。
ウェザーニューズやYahoo!天気、気象協会の天気予報適中率は発表されていません。
ウェザーニューズが90%当たるといっていますが、検証方法は不明です。
何をもって当たりとしているのか、何時間後の天気予報が90%当たるのかは発表されていません。
だから、私は個人で6000回以上の天気予報を集計して各社の天気予報適中率を調査しました。
詳細は、天気予報適中率ランキングで発表していますが、明日の天気予報については、気象庁が84.1%で一位でした。
以下、各社大きな差はなく80%台前半といった天気予報適中率となっています。
ということで、一番当たる明日の天気予報は気象庁の天気予報です。
民間の気象会社が細かく予報を出していますが、現在の科学技術でそこまで細分する技術はありません。
◎◎市の1時間毎の予想・・・とありますが、予想正直、気休めに近いレベルです。
ざっくりと○○地方と予報している気象庁が一番成績が良かったのがその証拠になります。
是非、気象庁の公式HPで天気予報を取得して生活に役立ててください。
ちなみに、アプリをご所望の方は、天気予報のアプリの適中率ランキングも発表しているので参考にしてください。
週間天気予報、10日予報はECMWFの予想が当たる
週間天気予報のレベルになると、天気予報をする会社の実力より、そもそも予想に使用する天気図(その他、各種気象資料を含む)の精度が物を言います。
国内の天気は気象庁の天気図(その他、各種気象資料を含む)をメインにしています。
そのため、そこまで精度に差はありません。
しかし、世の中には、ECMWFという、世界一の気象資料を作っている機関があります。
正体はヨーロッパの中長期予報センターですが、名前ぐらいは聞いたことがあるでしょうか。
日本より10年進んだ技術を使っているのでその精度は世界一で他を寄せ付けません。
最強の天気予報用の資料を作ってくれます(中長期予報については)。
そのECMWFを使えば一番当たる週間天気予報の出来上がりというわけです。
もちろん、10日予想も一緒です。
その、ECMWFですが、直接日本の予想を発表しているわけではありません。
なので、ECMWFの資料を使っているwindy.comのwindyというアプリ(WEBページもある)
が1番当たる週間天気予報となります。
windyは、直感的に使えるWEBページです。
windyの紹介で使い方なども紹介しているので参考にしてください。
1ヶ月先の天気予報が知りたければ、平年値・天気出現率を見よう
よく、1ヶ月先の天気を聞かれることがあります。
が、1ヶ月先の天気は予想出来ません。
しても当たりません。
日食などと違い天気予報の計算は複雑で必ず先に行くほど誤差が大きくなります。
せいぜい10日が今の科学の限界です。
では1ヶ月先の天気はどうして発表しているか?という疑問も生まれますが、それは
「1ヶ月先の天気は分からないのに発表する1ヶ月先予報とは」をご覧ください。
ちなみに、1ヶ月先の天気予報で一番頼りになる平年値も記事にしているので参考にしてください。
予報が当たる確率は80%というけど?
一般的に言われていることです。天気予報は80%当たる。
でも、ちゃんと統計をとると結果が見えてきます。
ちなみに、しっかりと統計があるのは気象庁の明日予報ぐらいです。
ウェザーニューズやYahoo!天気、気象協会の天気予報適中率は発表されていません。
ウェザーニューズが90%当たるといっていますが、検証方法は不明です。
何をもって当たりとしているのか、何時間後の天気予報が90%当たるのかは発表されていません。
だから、私は個人で6000回以上の天気予報を集計して各社の天気予報適中率を調査しました。
詳細は、天気予報適中率ランキングで発表していますが、明日の天気予報については、気象庁が84.1%で一位でした。
以下、各社大きな差はなく80%台前半といった天気予報適中率となっています。
下の結果も私の調査と同じくらいの数字(85%ぐらい)となっていまね。私の調査は調査機関が6月から8月と雨の多い成績の下がりやすい季節だったので1%ぐらい低かったのも納得がいきます。
グラフを細かく見てみましょう。
青色が東京の天気予報の適中率です。
雨が降ると予想して、雨が降れば正解。
雨が降らない(晴れや曇り)と予想して、雨が降らなくても正解です。
雨の降った、降らないについては、アメダスで1㎜以上の雨が半分以上の地点であったかなかったかで決まります。
1987年はグラフの中で一番成績が悪く80%です。
適中率は、年によって上がり下がりをしながら、87%ぐらいまで上昇しています。
しかし、それでも7%しか上がっていません。
1987年と2019年では、科学技術のレベルは大きく違います。
当時のパソコンの性能と今のパソコンの性能では軽く1000倍は違うでしょう。
それでも7%しか適中率は上昇していません。
どうして天気予報は外れるのか
天気予報の外れる理由は、雨の特殊性にあります。
何が特殊かって?
ちょっとの場所の違いで前の有り無しが違うんです。
神戸の天気を見てみました。
曇りと言っている人が多いですが、半分近く雨が降っています。
こういう微妙な天気の時に正確に雨雲を予想できずに天気予報が外れてしまいます。
現代の天気予報は
①スーパーコンピューターで計算する
②統計的な手法で(人工知能のようなもので)1番出現しやすい天気を計算する
③人の手を介すものは、人が微調整。そのまま出る予報もある。
という流れです。
①の部分は日本では気象庁が行っています。
その資料が外れていたら、天気予報自体当てようもありません。
では、その元の資料をみてみましょう。
左が、スーパーコンピューターが計算した結果で、右が実際の雨の状況です。
だいたい一緒ですが、細部で違います。
この図の差が、天気予報の当たり、外れの差ということになります。
この左の図うと右の図の差が、天気予報が外れる10%の差そのものです!
②統計的な手法で(人工知能のようなもので)1番出現しやすい天気を計算する
③人の手を介すものは、人が微調整。そのまま出る予報もある。
というプロセスで天気予報が当たる方向にかわることがあってもそこまで大きく変化はしないでしょう。
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